「ザ・ブリッジ」鑑賞

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半月に1人が飛び降りるという世界有数の自殺の名所、ゴールデンゲート・ブリッジでの自殺者たちを追ったドキュメンタリー「ザ・ブリッジ」を観る。「AVクラブ」でのレビューを読んで結構期待してた作品なんだけど、実はあまり面白くなかった。

この作品は長期にわたる橋の撮影によって収められた複数の自殺の瞬間と、そうした自殺者の家族や友人たちのインタビューによって構成されている。これに加えて自殺を阻止した人の話や、橋から飛び込んで奇跡的に助かった人たちのインタビューもあるんだけど、結局のところなぜ彼らが自殺を試みることになったのかについては、何ら明確な答えが出ないままに作品は進行していく。飛び込んで生還した人にとっても、なぜ自分が橋から飛び降りたのかについて明確な説明ができないでいる。まあ当然といえば当然のことなんだろうけど、要するに答えのない問いかけがずっと続いているわけで、観ている側としては居心地が悪くなるのは確か。映像もインタビューの場面と自殺の瞬間が交差して映し出されるだけで、やや単調かも。自殺の場面は確かに衝撃的なんだが、観てて楽しいものでもないし。

ゴスの格好をして橋の上をうろついている人がいたら、とりあえず声をかけてあげましょうね、というのがこの映画からの教訓なんだろうか。うむ。

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