いやー素晴らしい出来ではないですか。公開中なので感想をざっくりと:

・今までのウェス・アンダーソン作品のシュールな展開がまったりと続く内容とは違って、歴史および(ファシズムが近づくことの)ペーソスが加わっており、話に深みを与えている。これって結構大きな発展であろう。

・他にもアンダーソン作品の特徴であったブリティッシュ・ロックを一切排除したり、画面のアスペクト比を変えたりと細かい試行が施されていて、実にアンダーソン的でありつつも新たなスタイルを確立している感じ。

・アンダーソン作品ではお馴染みの役者たちもたくさん出ていて、あまりにもたくさん出ているためビル・マーレイとかオーウェン・ウィルソンなんて連続出演記録をつくるためだけのカメオ出演のようになってしまっていたな。

・一方でアンダーソン作品初出演で主役を務めるレイフ・ファインズが本当に見事で、この人はコメディもきちんと演じることができるのだと実感させられた。

・そしてハーヴェイ・カイテルが久しぶりに裸になっていて、ああやはりこの男は脱ぐのが好きなのだとひと安心。

・興行的には世界中でヒットしてるらしいですが、これで初めてアンダーソン作品を観る人はどんな印象を抱くのだろう?知人に観るべきか尋ねられて、なんとも答えられなかったのであります。「おしゃれな映画」だけで済ますわけにもいかない作品だよね。

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