「BREAKING BAD」鑑賞 オーストラリアの環境相
Jan 27

久しぶりにちょっと更新。

・「黒本」の中身の続き。「THE CRAZY WIDE FOREVER」なる小説の引用が数ページ続く。これはジャック・ケルアックの「路上」(オン・ザ・ロード)の主人公サル・パラダイスが書いたものという設定なんだが、全編がビートニク調の話し言葉で埋め尽くされ、文の区切りがほとんどない「意識の流れ」的な文体になっていて読みづらいったらありゃしない。おそらく「BLACK DOSSIER」の中でもいちばん読みづらい文章なんじゃないかな。いったい何が書かれているのかを理解するのは至難の業なんだが、とりあえず例によってクトゥルフ神話の怪物が言及されるほか、ウィリアム・バロウズの小説の登場人物や、ダシール・ハメットの探偵コンチネンタル・オプについても言及されてるみたい。そして「路上」のもう一人の重要人物であるディーン・モリアーティは実はあのモリアーティ教授の孫ということになっており、アメリカに来ていたミナ&クォーターメインと一緒に、フー・マンチューの孫であるドクター・サックスと戦う…というのが話の山場らしい。「路上」の原書って読んだことないけど、こんなに読みにくい文体で書かれてるのか?
・ちなみにこの小説のあいだには8ページのティファナ・バイブルが挟まれている。「1984」の工場を舞台に、横の女性労働者に発情した主人公(ウィンストン・スミスか?)がベルトコンベアの上で彼女とヤるものの、特高に捕まって101号室送りになる…という純然たるポルノ。こういうのが何の脈絡もなく挟まれているのが最近のムーア作品の特徴ではある。
・「黒本」の最後のページ。”M”のレポートという形式をとっていて、アメリカに渡ってイギリス政府からの連絡を絶ったミナ&クォーターメインに対する断絶的な情報が語られる。1950年代のミナたちはアメリカで登場していたスーパーヒーローたちに出会っていたらしい。こういう形であれ、ムーアがメインストリームのスーパーヒーローについて言及するのはちょっと珍しいかな。

「黒本」の中身の紹介はこれで終わり。物語はいよいよ終盤へ!

written by Kingink

2 Responses to “「BLACK DOSSIER」読書メモ その5”

  1. Captain Y Says:

    どうも注釈を読んで解せなかったのですが、ようやく疑問が解けました。

    自分の持っている2nd printingだと、ティファナバイブルは
    「Trump」と「Farie’s Secret Fotune Found」の間に挟まれています。

    黒本自体の目次にもこのティファナバイブルは掲載されてないので、
    本当はどこにあるべきだったのかは良くわからないのですが…
    クォーターメインの台詞通り「どこにでもある」ということなのかも
    しれませんが。

  2. Kingink Says:

    お、第2版だとそういう違いがあるのですね。

    初版だと小説の途中に挟んであって、意図的に不自然なところに挿入した感じがあります。版によって場所がいろいろ変わるんですかね。

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