「ROADIES」鑑賞

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劇場新作「アロハ」は本国で酷評されて興行成績も散々になり、日本ではVODスルーでDVDさえも発売されないという憂き目に会ったキャメロン・クロウの監督・脚本によるShowtimeの新シリーズ。

題名通りロックバンドのツアーを支えるローディーたちの生活を追ったもので、ロードマネージャーのビルとプロダクションマネージャーのシェリを中心に、映画学校へ通うことを考えているケリーアン、その双子の弟のウェズリー、予算管理のために管理会社から派遣されてきたレッジといったキャラクターが登場する群像劇になっている。

キャメロン・クロウの作品の常として悪人が存在しないため、セックスや四文字言葉が飛び交っても過激な内容にはならないし、バンドを追うストーカーもメンバーを射殺するような輩ではなく夢見る少女といった振る舞いで、なんか全体にほわ〜んとした感じ。登場人物がファミリーとして結束し、夢を語り合うあたりは、いかにもキャメロン・クロウ作品かと。

いちおう舞台は現代で、ツアーをしているバンドもザ・ヘッド・アンド・ザ・ハートという実在のバンド(おれ知りませんでした)なのだが、劇中で流れる曲はボブ・ディランとかだし、スタジアムは観客で一杯になるし、音楽配信によるビジネスの変化とかには言及されないし、なんか「あの頃ペニー・レインと」のレトロなロック黄金期がいまだに続いている世界なんでしょうね。

キャストはルーク・ウィルソンにカーラ・グギノ、イモージェン・プーツにレイフ・スパールと、インディ映画なら主役をはれる面子が揃っていて異様に豪華。ゲストにはルイス・ガスマンとかレイン・ウィルソンなんかも登場するらしい。

まあキャストだけでも一見の価値はあるとは思うが、コメディとしてもドラマとしてもストーリーの起伏に乏しいというか。仲良い人たちが和気あいあいとしてるのを見るのは決して不快じゃないんですよ。ただそれを何話も観たいかというと、ちょっと考えてしまうような番組であった。

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