The Neon Demon
ニコラス・ウィンディング・レフンの新作。タイトルにしっかりと「NWR」のロゴを入れてくるあたり、なんか自分をブランド化しようとしてるのかなあ。

両親を亡くし若干16歳でジョージアからロサンゼルスにやってきたジェシーは、モデル業で生計を立てようとして初のフォトセッションでメーク係のルビーと友人になる。彼女の美貌は皆の注目するところとなり、年を19歳と偽ってモデル・エージェンシーに登録した彼女は、著名な写真家に抜擢され、さらに他のモデルたちを差し置いて有名なファッションデザイナーのお気に入りとなる。しかしそんな彼女の急な成功を、周囲のベテラン・モデルたちは妬むようになり…というあらすじ。

映像はきらびやかで綺麗なおねーさんたちもたくさん出てくるけど、エログロ描写のあるスリラーですからね。デートとかで観に行かないほうがいいんじゃないかと。映像は「オンリー・ゴッド」同様に派手なネオン調のライトがふんだんに使われていて美しいのだけど、ストーリーは華麗なモデル業界の裏における女性たちの確執という、かなり使い古されたものであることは否めない。主人公が写真家に「服を脱げ」と言われる展開など、どこの少女漫画だよ…。レフンはエクスプロイテーション映画好きを公言してるので、意図的にトラッシュな内容にしたのかもしれないのだが、なんか映像美に比べて中身がスカスカな感じがしてしまった。

いちおう「美しさはそれ自体が強さである」というテーマがあるのだけど、「生まれながらにして持った自然の美しさこそ最強。整形手術などによって得た人工の美しさはダメ」という主張を登場人物がつらつらと語っていて、自然食じゃないんだからもうちょっとヒネリがあっても良かったんじゃないかと思う。

ジェシーを演じるのはエル・ファニング。こないだ「トランボ」で清純な娘役を演じているのを観たばかりなので、あれとは大きく異なる役を演じているのは面白かったですね。ただ皆が羨む美貌の持ち主かというと…?個人的にはルビー役のジェナ・マローンの方がタイプに感じました。あとはレフンのお気に入りのクリスティーナ・ヘンドリックスがちょっと出てるほか、主人公が泊まっているモーテルの横柄な管理人をキアヌ・リーブスが演じているのだが、やはり怒鳴る役って彼に似合ってないのよ。もう変に冒険せずにクールな役に徹したほうがいいのでは。音楽は例によってクリフ・マルティネスが担当していて、LAが舞台なせいか「ドライブ」以上にヴァンゲリスの「ブレードランナー」っぽい雰囲気になっていました。

監督の趣味が高じて作られてしまった作品なんでしょうな。こういうのが好きな人もいることはいるでしょうが、個人的にはピンと来なかった。

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