「9-1-1」鑑賞


FOXの運命を握るのはルパート・マードックであろうとも、ネットワークの顔となるのはライアン・マーフィーだ!ということで今年もたくさん出てくるであろうライアン・マーフィーの新作ドラマ。他にもプロデューサーとしてブラッド・ファルチャックやティム・マイナーが関わっている。

LAを舞台に、事故の現場に急行する救命士や警察(ファースト・レスポンダーと呼ばれる)の活躍を描いたもので、第1話では下水管に詰まった新生児の救助とか、強盗に押し入られた家の子供の救助など、まあいろんな事件が次から次へと起きています。

出演人物は緊急通報(アメリカでは「911」番)の電話に対応するオペレーターをはじめ、ベテラン消防士とその血気盛んな部下、冷静沈着な女性警官などが登場する。単に仕事での姿だけでなく彼らの私生活の様子も描かれ、オペレーターは痴呆症の母親の介護をしているし、ベテラン消防士は元アル中で、女性警官の夫はゲイとしてカミングアウトしたばかり、と皆が様々な悩みを抱えている。

出演者は結構豪華で、オペレーター役にコニー・ブリットン、消防士役にピーター・クラウザや俺の好きなケネス・チョイ、女性警官役にアンジェラ・バセットなどなど。アンジェラ・バセットってもうすぐ60歳なのにアクション多めの役を演じているのか。

まあ次から次へと緊迫した事件が続くので見てて飽きないし、役者もいい人たちが揃っているのだけど、これって20年近く前に「サード・ウォッチ」がやったことと内容は全く同じではないのか…?単に事件の一部始終を映すのではなく、もうちょっと捻りがあってもいいのでは。ケーブル局のFXではなく地上波のFOXの番組であるせいか、ライアン・マーフィーの作品にしては大味な印象を受けた。

なおディズニーによるFOX買収にあたって、マーフィーはディズニーCEOのボブ・アイガーから電話をもらって話し(それだけ彼は力を持っているのだ)、当面はFOXに残ることを決めたらしいが、この「9-1-1」は彼の作品にしては比較的凡庸かな、と思いました。

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