今年前半に高い評価を受けた映画をチラホラ観てまして、これもその1つ。

主人公のジェーンはニューヨークの映画製作会社で秘書として働く若い女性。オフィスで勤務して5週目になる彼女は夜明け前から誰よりも早く職場に向かい、掃除などの雑用をしてからデスクワークを行うのだが、同僚にも上司にもこき使われる始末。さらに会社の社長はオフィスに女性を連れ込んでいるらしく、社長の妻からは怒りの電話がかかってきて、その対応がまずいということで今度は社長に怒られることに。さらにはジェーンの「同僚」という名目で若い女性が突然に良い待遇でオフィスで働くことになったことから、セクハラを疑った彼女は人事部に相談に行くものの…というあらすじ。

朝から晩まで働くジェーンの1日を追った内容になっていて、87分という短い尺ながらもいろいろストレスの溜まる職場を疑似体験できるようになっています。ジェーンの上司は姿を見せたりはしないもののハーヴェイ・ワインスタインがモデルになっているらしくて、女優とかに性的交渉を迫りながら部下にはパワハラをして、本来ならそれを取締るべき人事部も社長の側に立っているためにジェーンの訴えも無視されてしまう。いちばん不快だったのはジェーンと同じ仕事をしている男の同僚ふたりで、立場は同じはずなのだけど男性という立場をチラつかせて面倒な業務を彼女に押し付けてくる。おめーらちゃんと働けよ!

監督のキティ・グリーンはウクライナのフェミニスト運動とかジョンベネちゃん殺人事件のドキュメンタリー映画を撮ってた人で、フィクションを監督するのはこれが初めてなのかな?抑圧された女性の視点での雰囲気をよく捉えてます。主人公のジェーンを演じるのは「オザークへようこそ」のジュリア・ガーナー。あとは有名どころだと、役立ちそうで役立たない人事部の職員役をマシュー・マクフェイデンが演じているほか、パトリック・ウィルソンが(本人役で?)無言で数秒間カメオ出演しており、会社の下っ端など眼中にもないスター俳優を演じておりました。

観ていてスキッとするような展開はまるでない、しんどいといえばしんどい作品なのですが、アメリカでもいわゆるブラック企業に勤めてるとこういう待遇を受けるんだね、というのがよく分かる作品でした。

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