「IRRESISTIBLE」鑑賞

「ROSEWATER」に続く、元「デイリーショー」のジョン・スチュワートによる監督&脚本作品。プロデューサーにブラッド・ピット。これ日本でも公開されるらしい。

ゲリー・ジマーは2016年の大統領選挙で民主党側のコンサルタントだったが、本人の自信とは裏腹にドナルド・トランプが当選したことで彼はメディアで笑い者にされ、失意の日々を送っていた。そんな彼はウィスコンシンの小さな街で市長に立候補したヘイスティングスという男性の映像を見かける。レッドネックのようで移民の権利を主張するヘイスティングスを見たゲリーは、彼こそが農村地帯に民主党の人気を取り戻せる期待の星だと感じ、自ら街に赴いてヘイスティングスを民主党の候補に祭りあげる。そしてゲリーの活動を察知したライバルの共和党側のコンサルタントも街にやってきて、小さな街の市長選は多額の資金が流れ込む争いへと転じていく…というあらすじ。

政治を風刺したコメディ、ということで前作よりもずっと監督の得意分野ですね。田舎の他愛ない選挙が、都市部のエリートがスピンすることでアホみたいに大げさになっていく様が描かれている。必ずしも細かい政治ネタを知っておく必要はないが、選挙活動とは関係ないという建前で無尽蔵に献金を募れる「スーパーPAC」のことは知っておいたほうが良いかと。まあ俺もなんであんな制度が許されてるのかは理解できないのですが。

ただやはり作品としては演出に難があって、ゲイリーが田舎町に来てカルチャーギャップを感じるさまはクリーシェ満載だし、悪ノリをしがちなゲイリーと、無口なヘイスティングスの相性がどうも悪くて、観ていてどうも楽しめないのよな。風刺としてもあまり現代社会に鋭く切り込んだものではなくて、ここらへんはジョン・スチュワートの人の良さが出てるのかなあ。ストーリー自体は悪くなくて、最後のオチも楽しめたので、スチュワートは脚本に徹して監督は別の人に任せた方が良かったのかもしれない。

ゲリーを演じるのが同じく「デイリーショー」出身のスティーブ・カレルで、ヘイスティングス役にクリス・クーパー、あとはローズ・バーンやマッケンジー・デイビス、トファー・グレイスなど結構豪華なメンツが出演しています。

もうちょっと手を加えればずっと面白くなった気がするので、なんか残念な作品。ジョン・スチュワートは早くテレビ司会の世界に戻ってください。

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