オバマ政権下のコメディ


ビル・マー曰く(上記映像の2:25あたり)「オバマはコメディアンに何かネタを提供せよ」とのこと。つまり頭が良くてスリムで浮気もしてないような奴が大統領になってしまったら、どこにもツッコミを入れられないだろうというわけ。おまけに黒人だから人種をネタにするのも気が引ける、でもオバマをコケにしたからって黒人すべてを侮辱するわけじゃない、ブッシュをバカにしたからって頭の弱い人を侮辱してたわけじゃないんだから、というオチあり。

オバマが当選したことについては「デイリーショー」もネタがなくなるだろうとか、「コルベア・レポー」はエセ右翼のスタンスをとれるから大丈夫だとか、いろんな意見が飛び交っているようで。まあ確かに今まで風刺の対象にしていた連中が権力の座から去り、応援していた候補が大統領になったことで、これから彼をターゲットにしていくのは気まずいところがあるんだろう。けどオバマだって完璧な人間じゃないだろうし、彼の政権でそれなりの失策は出てくるだろうから、別に心配しなくてもいいんじゃないの。実際にビル・マーも数年前はマケイン支持者だったのに、「彼は変わってしまった」と言って攻撃の対象にしたけど特に非難されたりはしなかったし。ちなみにマイケル・ムーアは「リベラルな政権下でこそ芸術は栄える」みたいなことを言ってるけど、まさか突然アート系の映画を撮ったりするんじゃないだろうな?

何にせよこういう政治風刺の番組がいくつもあるというのは、やはりアメリカの懐が広い証なんだろうな。日本じゃ頭の悪そうなタレントがひな壇に座って筋書き通りの議論をしてる程度だものね。