「ダージリン急行」鑑賞

遅ればせながら。冒頭からビル・マーレイが出てきて、スローモーションの映像にキンクスの音楽がかぶさるところで「ああ、俺はウェス・アンダーソンの映画を観てるんだなあ」という気分になってしまう。

「オニオン」でもネタにされてたけど、この人の作品は良くも悪くもスタイルが確立されてしまいましたね。今回はインドというエキゾチックな土地を舞台にしているけど、オーウェン・ウィルソンや家族間の問題、シュールなコメディ、ブリティッシュ・ロックのサントラなど、今までの作品にあったテーマがそのまま流用されてる感じ。見慣れたものを観て安心するか、新しいことを期待して失望するかで評価が分かれる作品かもしれないな。俺はどちらかというと後者かもしれない。まあ変に大掛かりなセットを組んで失敗した「ライフ・アクアティック」よりかは話がコンパクトにまとまっていて良いけどね。ウィルソンの顔の傷とか父親の形見のトランクなどのメタファーはあまりにもベタで感心できなかったが。

ここまでのアンダーソン作品を、個人的に好きな順に並べるとこんな感じ:
1、天才マックスの世界
2、ロイヤル・テネンバウムズ
3、アンソニーのハッピー・モーテル
4、ダージリン急行
5、ライフ・アクアティック

どうしても初期の作品のほうが新鮮さがあったという意味で上位に来てしまうな。みんなどれも面白い作品なんだけど。

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