「空の大怪獣Q」鑑賞

前から観たかったのよこれ。ニューヨークはマンハッタンの上空に、翼ある蛇ケツアルコアトル(ただし外見はヘビというよりもトカゲ)が現れて人を襲うという作品だけど、「空の大怪獣ラドン」みたいなガチな怪獣映画にはなってなくて、怪獣がその全貌を表すのは最後のクライマックスのときくらい。むしろクライスラー・ビルディングの中に怪獣の巣を発見したさえないゴロツキと、彼から情報を聞き出そうとする刑事たちの姿に焦点をあてた、異色の刑事ドラマになっている。

デビッド・キャラダインをはじめリチャード・ラウンドトゥリーやマイケル・モリアーティといった濃い役者が揃ってるものの、怪獣の姿を小出しにしたことで話の盛り上がりに欠けていて、全体的に間延びした感があるのは否めない。テレ東の昼間にやるのがふさわしい映画といった感じかな。でも最後のビルのてっぺんでの銃撃戦とかは見応えあるけどね。でもあれ下の人たちに銃弾が降り注いで危険だろうに。あと主人公のゴロツキが徹底して軽薄な性格で、共感できない奴になっているのもマイナスだな。

しかし当時の(映画の)警察って逮捕したゴロツキをずいぶん手荒にあつかったり、卵から孵った怪獣のヒナを問答無用で撃ち殺したり、結構乱暴なことやっても許されたんですね。観てて「LIFE ON MARS」を思い出してしまった。