「SF巨大生物の島」鑑賞

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レイ・ハリーハウゼン大先生が特殊効果を担当なされた「SF巨大生物の島」を観た。

いちおう原作はジュール・ベルヌの「神秘の島」なんだけど、邦題のごとく巨大生物が登場しまくって原作とはかなり内容のことなるものとなっていた。でもハリーハウゼン先生にはやはりダイナメーションで怪物をグリグリ動かしてもらわないと、ねえ。その肝心の巨大生物だけど、カニ(本物の殻を使ったらしい)やハチ、タコ、やけに色のハデなニワトリなど日常生活でみかける動物ばっかなので「アルゴ探検隊の大冒険」や「タイタンの戦い」に出てくる神話上の怪物たちに比べてインパクトは弱いものの、それでも精一杯動いて話を盛り上げてくれる。巨大カニが温泉に落ちてカニ料理になる、なんてお茶目な展開があるのもまたよし。

無人島に漂着した主人公たちがやけに気楽な暮らしをしてるように見えてしまうものの、要所要所にセンス・オブ・ワンダーを醸し出す演出がしてあって、観る人を飽きさせない。「LOST」なんかよりも面白いんじゃない?ネモ船長の初登場時のコスプレ(背中に巨大な巻貝を背負っている)はあまりにもマヌケすぎて笑ったけど。

特殊効果は確かに現在のものに比べればショボいけど、結局のところ話が面白ければ現在観ても十分楽しめるということを証明した良作。