「HEROES」鑑賞

まだスィープス(視聴率調査月間)にもなっていないのに、早くもアメリカでは秋の新作ドラマのいくつかが打ち切りになってきていて、9月のはじめに注目されてた作品が2〜3話で打ち切られたりするのは何か空しいものがあるかな。これって別に今に始まった話ではないんだけど、NBCの「THE OFFICE」だってシーズン1は散々たる視聴率だったのに現在はヒット作品になったことを考えてみても、もうちょっとネットワーク側は新作ドラマにチャンスを与えてあげてもいいんじゃないのと毎年思うわけです。

んでNBCといえば「STUDIO 60」が全ネットワーク中の新作ドラマで最も出来がいいとされ、大ヒット間違いなしとされてたんだけど、いざ放送が始まってみるといまいち人気がなく、シーズン1で打ち切りになるんじゃないかという噂が絶えないみたい。何がヒットするかというのは、実際に放送開始にならないとまるで分からんもんだね。

そして大方の予想を裏切ってヒットしてるのが、同じくNBCの「HEROES」というシリーズで、これは名前の通り「スーパーヒーロー」としての能力に覚醒した人々の姿を描いたSF風の作品。アメリカ各地(および日本)において、自分が特殊な能力を持っていることに気づく人々が出現する。彼らはなぜそんな能力を持つことになったのか?彼らの運命はどう絡み合っているのか?そして彼らをつけ狙う男の正体は?というのが作品のとても大まかな設定。俺が見た第1話では多くの人物が登場するだけで、あんまり話は進展しなかったのですよ。

肝心の「ヒーロー」たちの顔ぶれは、驚異的な治癒能力をもったチアガール、予知能力のある画家、空飛ぶ政治家(笑)などなど。文章にすると面白おかしいけど、それぞれが戸惑いつつも自分の能力に目覚めていく描写はよく出来ている。ここらへんはM・ナイト・シャマランの「アンブレイカブル」に似てるかな。

そして我らが日本からは、時間と空間をねじ曲げることのできるオタク系サラリーマンが登場。でも日本語がとっても変な日系人俳優使ってやんの。社員がスーツ姿でラジオ体操やるシーンといい、こういう日本の描写って「ガン・ホー」あたりから全然進歩してないよな。日本のアニメとかじゃなく「スタートレック」や「Xメン」にやたら詳しいのも実にアメリカン(俺もそうだけど)。せめて日本語話せる役者使えよ!

番組自体はアメコミの読者層を狙ってるらしく、実際にタイアップのアメコミも出版されてるらしいけど、個人的にはあまりピンとこなかったかな。話がどうも散漫すぎて方向性がないというか、「次の話も観てみたい」という気にさせてくれないんだよね。「ロスト」の成功の影響で今年は「謎めいたSF風のドラマ」がずいぶん放送開始になったようだけど、とりあえず「HEROES」はまあいいや、といった感じ。でも早くもフルシーズン製作されることが決まったらしいので、話の進展が面白そうになったらまたチェックしてみよう。

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