Jul 16

数多あるコミック・コンベンションのなかでも最大のものであるサンディエゴ・コミコンが来週開催されて十数万人の来場者が見込まれてるそうだが、ここ数年はむしろコミックのコンベンションというよりも、ハリウッドのスタジオなんかが新作のSF映画やテレビ番組を初公開するような、ギーク向けの映像見本市という風潮が強まってきているらしいんだよね。

これに合わせて出演者などがゲストとして続々来場し、ギークどもはそれを観て狂喜するわけだが、あくまでもコミコンでの評判というのは特定の観客のあいだのものであって、一般の市場でもそれが通用すると思ってはいけないよ、という記事がVARIETY誌に載っていた。最近の「ターミネーター4」や「ウォッチメン」がコミコンでの評判にもかかわらず興行成績が悪かったことをふまえたうえでの記事らしい。

まあ確かにコミコンに行くような客というのは特定の趣味や嗜好を持った人たちであって、彼らが一般社会を代表しているとは考えにくいわな。日本でもコミケで人気があるマンガと一般で人気があるマンガは異なっているんじゃないの?そもそもそうした嗜好をもった人たちのあいだで評判を得ておいて、それを一般市場での宣伝材料に使おうというのがスタジオ側の魂胆であったわけで、それを今になって「コミコン人気は信用できないよ!」なんて言われても、ねえ。作品の不出来を観客のせいにするなよ。出来の良かった「ダークナイト」なんかは一般市場でもちゃんとヒットしたじゃん。

ちなみに記事中でも言及されてるけど、こうしたギーク間での人気を煽り立てている人物にケヴィン・スミスがおりまして、奴とAintItCoolのハリー・ノウルズは煽り文句が多くて言ってることが信用できないんだよな。どちらもギークにとって貴重な存在であることは間違いないのですが。

written by Kingink


4 Responses to “コミコンの「ニセ人気」”

  1. 1. nikki Says:

    よく日本の歌手とかバンドとかが海外ライブで現地は盛り上がったというのがテレビや雑誌で取り上げられますね。向こうの人にさぞや受けたのかと思いきや、よくよく読むとアニメ関連のイベントだったというのと似ていますね。日本のアニメはCartoon Networkでやっているけれど、日本のマンガが世界で人気があるといわれても実感がわかないのですよ。アメリカ人の知り合いにジブリ好きの人がいたけど、人前やテレビカメラの前でアニメやマンガが好きだと堂々と言う人はアメリカにもあまりいないだろうし。こういうイベントにいったらわかるんでしょうか。

  2. 2. Kingink Says:

    日本のマンガが世界で人気があるのは事実だと思いますよ。トロントでも学校帰りの女子高生たちが本屋でよく立ち読みとかしてましたし。歌手やバンドがアニメのイベントで受けるというのも、少なくともそれを受け入れられるファン層があるだけ健全かなあと。ファンもいないのに会場だけ借り切ってライブして、日本での宣伝に使うバンドなんかに比べればましでしょう。

    ただしアニメやマンガはもう飽和状態にあるというか、これ以上の人気の上昇はあまり望めないんじゃないでしょうか。あくまでもニッチな市場だったということで。今でも日本の製作会社なんかは海外への番組販売に力を入れてますが、ちゃんと金になる作品は僅かでしょうね。

  3. 3. オビ Says:

    映画ファンとして、最近のコミコンにおける映画会社の先行映像公開のプロモーションをみてると、話題になっても封切り日からの数日間のみしか通用しないドーピングのようなものだと思います。ギークが観に行ったら終わりで、その後は一般人の口コミというか、今ではネット上あたりで「この映画面白いらしいよ!」と伝わりロングランが決まってくるんじゃないかな?

    CGにとてつもない金をつぎ込んだ「トランスフォーマー2/リベンジ」を押さえて、今週のBox Office全米NO1映画になったのは、偽カザフスタン人に扮した「ボラット」で有名なあのイギリス人コメディアンが偽のゲイに扮した新作「Bruno (2009)」だもん。
    どんなにお金をかけた超豪華大作映画でも、内容がつまんなければさっさと順位が落ちるのは、有る意味健全なエンターテイメントの評価が下されてしまう米国の懐深いところじゃないかな?

  4. 4. Kingink Says:

    コミコンにおけるプロモーション自体は曲がり角に来ているのかもしれませんが、スタッフがファンと接する場を提供するという意味では良いことかと思います。高校ではギークどもに見向きもしなかったような美男美女のセレブたちが、自分たちの映画をギークたちに売り込んでいる姿はそれはそれで面白いかと。

    個人的にはBox Officeの成績はあまり気にしていなくて、そもそも「トランスフォーマー」自体があそこまでの成績を挙げていること自体がおかしいと思うんですよ。「○○ムービー」系のくだらないコメディとかもよく1位をとってたりしますし、興行成績と作品の出来は関係ないかと。逆に言うと「ブレードランナー」や「ファイト・クラブ」なんかは興行成績がボロボロでしたし。

    むしろ米国の懐の深さが現れているのは、評論家たちがきちんとリスペクトされている点じゃないですか。ダメ映画はダメと批評できる人がいないと、映画業界全体が成長しないような気がします。その点日本の評論家たちは…。

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