「SUPERMAN: RED SON」鑑賞

マーク・ミラー&デイヴ・ジョンソンによるコミックのモーション・コミック版。世間的には評価の高い作品だけど、前に読んだときはあまり面白いとは思わなかったかな。いわゆる「もしも…」の世界を描いたエルスワールズもので、スーパーマンがアメリカではなくソビエトで育ったという設定のもと、冷戦における最終兵器としてのスーパーマンと、彼を打ち負かそうとするレックス・ルーサーの勝負を描いた内容になっている。

アーティストのデイヴ・ジョンソンって「100 BULLETS」の表紙絵とかで知られる人で、要するに動きのある描写よりも表紙のような静止画を得意としてるわけだが、そのスタイルはコマごとに細かく切り抜かれて動きがつけられるモーション・コミックには合ってないような気がする。またマーク・ミラーは長ったらしくて皮肉のきいたセリフを書くことで人気があるライターだけど(おかげで最近の彼の作品は口の達者なキャラばかりが登場することになった)、実際にそれらのセリフが音読されると非常に長くてわざとらしいものに聞こえてしまう。アートの動き具合も「ウォッチメン」とかに比べて堅いところがあって、DCコミックスのモーション・コミックとしては出来が悪い作品であった。

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