「DEFYING GRAVITY」鑑賞

「宇宙のグレイズ・アナトミー」という情けないふれこみの、ABCの新作ドラマ。

舞台となるのは2052年の未来。宇宙船に乗って太陽系の星々を廻るという6年のミッションに出発した8人の男女たち。彼らは選び抜かれた宇宙飛行士でありながら様々な過去や悩みを抱えていて、いちおう性欲を減退させる処方を受けているものの、恋愛感情なんかは皆のあいだでいろいろ渦巻いているのでした。そして順調に進むかと思われたミッションに障害が生じ、さらには謎めいた貨物の存在が明らかになって…という内容のストーリー。

なんかラブロマンスとSFの両方を狙って、どちらも中途半端なところで失敗してる感じ。主人公を「リストラ・マン」のロン・リビングストンが演じているものの各登場人物に感情移入できないし、SFとしてもさほど目新しい展開はなし。例によって無重力状態でのセックス・シーン(さよならジュピター!)なんかが出てきますが、そんなの見せられてもねえ。これよりも「VIRTUALITY」のほうがずっと面白かったぞ。人間が登場している限り人間ドラマなんてのはいくらでも発展できるんだから、まずはSFの設定の部分をきちんと確立させてほしかった。フラッシュバックで主人公たちが出会った5年前のシーンがよく出てくるんだが、バーとかベッドルームとかの姿が2009年のものと全然変わらないのも興ざめではある。この調子だとあまり長続きしないんじゃないですか。

やはり宇宙で長旅をするときは他人との関係とかに気をつかったりせず、冷凍睡眠をしてるのが一番じゃないですか。たまにコンピューターが暴走すると永眠するはめになったり、数千年後の世界に行ったりするけどさ。

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