アメリカンなティーンの物語って個人的にはあまり好みじゃないんだが、この映画を監督したグレッグ・モットーラのインタビューを読んだらとても素晴らしかったので「これは観なければ!」と思った作品。何が素晴らしかったのか要約すると:

・僕(モットーラ)はティーンのときに脱毛症になってハゲになった。
・おかげで自分が化け物になったような気がして女の子とデートすることもできず、リプレイスメンツやスミスやREMといったカレッジ・ラジオを聴き込むことで正気を保つことができた。
・このため僕はティーンの時代に強いこだわりを持っている。
・僕(とその世代)はベトナム戦争のような大人になるための通過儀礼を経験できず、いつまでも大人にならないことができた。僕は最近やっと大人になる心構えができて、44歳になって2歳弱の子供がいる。

…といったもの。これを屈折してるとみなして笑いたいなら笑うがいいさ。俺はとても心に響くものを感じたよ(ハゲていないけど)。そして映画の冒頭から流れるのはリプレイスメンツの「Bastards Of Young」!監督、直球勝負すぎ!作品の内容もコテコテなボーイミーツガールもので、ピッツバーグに実在する遊園地アドベンチャーランドを舞台に、女の子にフラれたばかりの多感な童貞少年と、美しいんだけど家庭に問題を抱えていて年上の男性とつきあっている少女の一夏の恋を描いた内容になっている。登場人物も話の展開もとってもベタだけど、変に下ネタで笑いをとったりせず、10代の独特のやるせなさというか残酷さをストレートに描いてるところは評価できるかな。コメディというよりもドラマに近い作品ですよ。「フリークス学園」のマーティン・スターが相変わらず非モテなオタクを演じているのもいい感じ。

ただ舞台が1987年だというのと、ハスカー・ドゥやルー・リードが使われたサウンドトラック(音楽はヨ・ラ・テンゴが担当)からも分かるように、俺よりも上の世代を対象にしたような内容なんだけど、個人的には30半ばにもなってティーンエイジャーのボーイミーツガールものを観ることになんか複雑な思いを抱いてしまって、話を十分に楽しめなかったのも事実ではある。俺は本来ならば子育てや住宅ローンに関する映画を観てるべきなんじゃないかという思いが頭のなかに残ってしまって。いつかは俺もこうした映画を客観的に観れるほど大人になれるのかな。

※追記:あー登場人物は大学卒業して酒飲んでるんだからティーンのわけないか。すんません「20代前半の若者の物語」だと思ってください。

Trackback

no comment untill now

Add your comment now