今シーズンのドラマ群と人種問題

アメリカのドラマの新シーズンはいつも秋から始まるわけだが、今年はここ数年で初めて「黒人が主人公のドラマ」が無い、とNAACP(全米黒人地位向上協会)がお怒りになっているそうな。 これを単に「アメリカでは人種差別が根強いから」という理由で片付けてしまうのは簡単だけど、ただ偶然に黒人が主人公のドラマが全部打ち切られただけだとか、概して黒人向けのドラマが多かったUPNがWBと融合することになったんで今回の統計に入ってないとか、主人公じゃなくても準主役とかで黒人が出てるからいいじゃん、とかいろんな見方が出来るかもしれない。まあ準主役とか準々主役で有色人種が出ててもトーケニズム扱いされるのがオチだろうけど。

あとUPNの黒人向けシットコムとか観てて思うのは、あまりにも露骨に黒人の家庭向けになっているというか、なんか逆に黒人以外の人種を排除してるような気もするんだよね。何を言いたいかというと、黒人が主人公の番組はみんな黒人向けになってるのが問題であって、ごく普通のドラマなんだけど主人公はたまたま黒人、というような番組が作られるのがいちばん望ましいと思うのです。これに最も近かったのはSF番組の「ディープ・スペース・ナイン」だったような気がするんだけど、どうなんだろう。もっとも「コスビー・ショー」が黒人ラッパーたちに批判されているように、何をもって「黒人向け番組」と判断するかは難しいところなのかもしれない。

ちなみに黒人の場合はここまで話題になるけど、我々アジア人が主人公のドラマなんて「無くてあたりまえ」という扱いを受けてるんだよね。うーん。

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