「CAPRICA」鑑賞

「バトルスター・ギャラクティカ」のプリクエルとなるTVシリーズ(来年放送開始)のパイロット・ムービー。「ギャラクティカ」の出来事から約60年前の時代を舞台に、サイロンがいかに自我を持ち、人類に対する脅威になっていったかが語られる作品になっている。

12の植民惑星に暮らす人類は繁栄していたが、その一方で植民惑星同士の関係は緊迫したものとなり、一神教を信じる過激派が暗躍するようになっていた。そしてその過激派によるテロで家族を失った男が2人いた。1人はロボット工学の天才であるダニエル・グレイストーン、もう1人はウィリアム・アダマの父ジョセフ・アダマである。テロにより娘を失ったダニエルは、娘が仮想現実の空間に彼女の人格をコピーしていたことを知り、開発中の戦闘ロボットにその人格を移そうと試みるが失敗。しかしそのロボットは抜群の戦闘能力を持ち、ダニエルはそれを「サイロン」と名付ける。そしてそのサイロンのなかでは、移送できなかったかと思われたダニエルの娘の自我が目覚めようとしていた…というのが大まかなあらすじ。

全体的に「ギャラクティカ」と比べると非常に地味で派手な戦闘シーンなどはなく、人間とロボットの違いを問うような、むしろ哲学的なトーンをもった作品になっている。かといって話が退屈というわけではなく、最近では珍しい本格的なSFの雰囲気を持った内容になっているかな。まあ「ギャラクティカ」のノリを期待していると少し肩すかしをくらうかな。

前にも書いたように俺はプリクエルが好きではなくて、特に「ギャラクティカ」で人類の歴史の真実が明かされてしまった今となっては「60年前の話なんか語る必要あるの?」という気がするのは否めないが、サイロンがどう進化して独自の自我を持つようになったかは今まで詳しく語られたことがなかったので、今後のストーリーがどう展開していくのかには興味あるところです。プロットの監修には相変わらずロナルド・ムーアが関わるようなので期待はできそうだな。

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