「Plastic Bag」鑑賞


インディペンデント映画の促進を目的とした公共団体が企画した、Futurestatesという短編シリーズのなかの1作品。スーパーで生まれたレジ袋が、買い物客の女性にいろいろ使ってもらって楽しい時をすごすものの、やがて犬のフンとともに捨てられてしまう。ゴミ処理場に送られたレジ袋だが、女性にもう一度会おうと風にまかせの長い旅をすることになり、やがて太平洋に浮かぶゴミベルトへと辿り着くが…というようなお話。

使い古されたレジ袋が身の上話を語る姿だけでも十分にシュールだが、特筆すべきはヴェルナー・ヘルツォークがナレーションを務めていることで、あの独特の口調が作品に異様な深みを与えている。死ぬことのできない自分を半ば恨みつつ、アメリカ各地の空を舞い海中も漂うレジ袋の姿は、トマス・ピンチョンの「重力の虹」に出てくる死なない電球バイロンに通じるものがあるな。

都市や草原の上を舞いながら飛んでいくレジ袋の描写はとても美しくて、CGなどはいっさい使ってないんだとか。シガー・ロスの人による音楽もいい感じ。昨日の「I’m Here」もそうだけど、無機的なものに感情移入させてくれるというのは映像の醍醐味ですね。

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