「ドクター・フー」第5シリーズ開始

面白かった!

キャストが一新されてマット・スミス演じる第11代目ドクターの冒険が始まるわけだが、第1話目を観る限りこのドクターはエキセントリックでコミカルな部分が強調されていて、9代目よりも10代目に近い感じがするかな。でも悪ふざけをしているような感じはないので、安心して観ていられる。まだ20代のマット・スミスの若々しさがうまく反映されているというか。

新しいコンパニオンになる赤毛のエイミーも(当然ながら)ローズに比べて美人で可愛いし、どことなく疎外感を抱いていそうな一方で、いろんなことに目を丸くして驚く姿がなかなか似合っている。

第1話ではそんなエイミーとドクターの出会いが描かれるほか、空間の裂け目を通って逃げてきたプリズナー・ゼロの捕獲劇が語られるわけだが、例によってシリーズを通じた伏線のようなものも張られているみたい。今までシリーズを統括してきたラッセル・T・デイヴィスによるストーリーは良くも悪くも世界レベルでの危機を連発していて、おかげでシリーズ4の最後では地球が誘拐されるという無茶苦茶な展開になってたりしたわけだが、彼に代わって製作を務めるスティーブン・モファットは第3シリーズの傑作エピソード「BLINK」に代表されるように小ぢんまりとした空間での謎めいた展開を巧みに描ける人だと思っていて、今回の話でもエイミーの家に潜むプリズナー・ゼロの謎に関してうまく話を盛り上げている。

役者歴の浅いマット・スミスが主役を演じることなどから、この第5シリーズにはちょっと不安を抱いてたんだけど、これなら今後の展開にも期待できそうだ。