「LIGHTS OUT」鑑賞


ボクシングの世界を舞台にした、FXの新作ドラマ。プロデューサーにフィリップ・ノイスが名を連ねている。

ヘビー級のチャンピオンだったパトリック・”ライツ”・ライリーは数年前の微妙な判定の引き分け試合をもって引退し、妻とともに3人の娘を育てる一方で弟とボクシングジムを経営していた。しかしジムの経済状況は悪化するばかりで、自身のMRI検査ではパンチドランカーの兆候が見つかってしまう。生活費を稼ぐために借金取りの稼業にまで手を出す羽目になったライツだが、弟の画策により現役復帰をすることになる…というような話。

FXのドラマということで全体的なクオリティは高く、ボクシングの試合のシーンなんかもよく撮れている。「ザ・ワイヤー」の役者が何人か出ているのもいいな。ただし40代のボクサーの話というのがどこまで長続きできるのかというのが疑問ではある。尤も第1話の視聴率は低かったようなのでそもそも長続きしないかもしれないけど。

製作者の意図はアメリカの不況を反映した作品にしたいらしいんだが、主人公は金がないと言いつつもデカい家に住んで娘たちを私立の学校に通わせてるし、ボクシングジムの設備もずいぶん立派なんだよな。彼がチャンピオンだった期間は数ヶ月だけという設定だけど、はるかに偉大なジョー・フレージャーだって貧乏臭いジムで暮らしてるんですぜ。

スポ根ドラマなのかファミリードラマなのか社会派ドラマなのかいまいち分かりにくいところがあるので、話の焦点をもうちょっと絞ったほうがいいような気がする。

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