「PAUL」鑑賞


邦題はもう決まってるんだっけ?劇場公開版より6分長いというUnratedバージョンを観たのですが、当然ながらどこがどう長いのかは分からず。

憧れのコミコン会場に来ていたイギリス人のオタク友達であるグレアムとクライブは、キャンピングカーを借りてエリア51とかロズウェルといったUFOオタクの聖地めぐりに出るのですが、途中で政府から逃げてきたというエイリアンのポールと遭遇。さらに泊まったモーテルではルースというキリスト教原理主義者の女性とも出会って4人の珍道中が続くのですが、そんな彼らを政府のエージェントやルースの父親が追いかけてきて…というようなお話。

SF的なテイストが多分にあるとはいえ、基本的には男3人のブロマンス・ロードムービーといった感じ。そこらへんは同じ監督(グレッグ・モットーラ)の「デイトリッパー」とか「スーパーバッド」に通じるものがあるかな。また脚本をサイモン・ペグとニック・フロストという主演のイギリス人2人が書いていることから、アメリカ南部の閉鎖性とかキリスト教原理主義を風刺した内容にもなっているが、日本の観客には分かりにくい部分があるかも。また「スター・ウォーズ」をはじめとするSF映画のパロディがわんさか盛り込まれていて、特にラストの「Someone who loves you」は絶妙だったなあ。ウィルヘルム・スクリームも使われてるので探してみよう。

ただしストーリーが比較的ストレートすぎる気もしたので、もう少しヒネリがあっても良かったかもしれない。ポールが万能すぎるの話のテンションを削いでいるかと。主演の2人が出ている「ショーン・オブ・ザ・デッド」や「ホット・ファズ」に比べるとテンポの良さには欠けるので、そっちを期待する人はエドガー・ライトの「スコット・ピルグリム」を観ましょう。