「PAN AM」鑑賞


NBCの「PLAYBOY CLUB」と並ぶ、「マッドメン」ライクな60年代テイスト満載のABCの新作ドラマ。

かつては皆の憧れの職業であったパンアメリカン航空のスチュワーデスたちを主人公に、彼女たちの恋愛模様や人間関係などを描いた内容になっていて、当時の政治状況とかウーマンリブ運動とかも盛り込まれている。さらに海外へ当時自由に行き来できるのは彼女たちだけだったということで、冷戦のスパイ活動に彼女たちが雇われるというサスペンス的展開もあるんだけど、本当にそんなことあったのかね?キューバ危機で政府に依頼されて米国人を救出するなんてシーンもあったりして、いろいろてんこ盛りなのはいいが逆にどういう話にしたいのかがどうも分からんな。

パンナム機の内部は殆どスイート状態でとてもゆったりしていて、シャンパンも飲み放題のようで、毎度エコノミークラスでまずいメシを食っている俺のような者から見ると羨ましい限り。スチュワーデスのおねえさんたちも美人揃いですが、これって単に60年代を美化してるだけかもしれんよな。例によって黒人とかは全然出てこないし。そんな派手なことやってるから2001年を待たずに会社が潰れた、ということは頭に入れといたほうがいいだろう。あと飛行機の外観のCGはちょっとショボい。

主演はこれがTVシリーズ初登場となるクリスティーナ・リッチー。エリア51に出没しそうなギロっとした目に加え、顔の輪郭とかボディラインも常人離れしたカーブを描くようになっていて、さらなる進化を遂げていることがよく分かります。でも第1話では彼女のキャラクターはあまり活躍しなくて、むしろ乗客と不倫するフランス人とか諜報活動に雇われるスチュワーデスとかのほうに焦点があてられていたな。

今年の目玉作品の1つなのでそれなりに長続きするだろうけど、どこまで長く飛んでられるかはよく分かりません。