ロボッツ

「アイス・エイジ」が大ヒットしたクリス・ウェッジ監督&ブルー・スカイ製作の新作CGアニメ「ロボッツ」を観にいく。IMAXでも公開してたらしいがとりあえず一般館へ。冒頭には現在製作中の「アイス・エイジ2」のティーザーとして、スクラット(例の珍動物)の登場する短編がくっついてた。

ストーリーの内容は発明家になることを目指して田舎から大都市にやってきたロドニー君が、憧れの大発明家であるビッグウェルドの会社の門を叩くものの、ロボットの修理に欠かせないスペア・パーツの製造を打ち切りボディのアップグレードを促すことで利益を得ようとする悪役ラチェットに会社は支配され、ビッグウェルドは消息不明になっていた。失意のロドニー君は偶然知り合ったフェンダーや彼の仲間のところで貧しいロボットたちのために修理業を行うものの、スペア・パーツの供給の必要性を感じた彼はビッグウェルドの探索を開始する。しかしそこにラチェットの悪の手が伸びて…。といったもの。これだけで大体話の展開が読めると思うが、要するに、まあ、ありがちな勧善懲悪ものとなってます。

「インクレディブルズ」が同じく勧善懲悪のストーリーでありながら最後まで「次はどうなるんだろう」という期待感を観客に与えていたのに対し、こちらは主人公と仲間と悪役の図式がハッキリしてしまうと、あとは「主人公が失望」「主人公が元気を与えられる」「悪役をやっつける」という話の流れが予定調和で進んでいくような感じが否めない。「アイス・エイジ」もストーリーは決して奥の深いものではなかったが、動物と子供という可愛いキャラクターが話を支えていたのに対し、こちらはブサイクなロボットばかりなのでちょっとアピールに欠けるかな。何の必要性もないドミノ倒しとか、突然改心するビッグウェルドとか、ストーリーの弱さはあちこちで目についた。もっともCGは立派だし(特に街の造形は見事)、細かいギャグも多く話の展開も速いので、観てて退屈はしないだろう。

ロボットたちの声優はユアン・マクレガーをはじめロビン・ウィリアムスにハリー・ベリー、メル・ブルックス、果てはジェイ・レノやポール・ジアマッティなどやたら豪華。でもメル・ブルックス以外は特徴のある声ではないので、あまり豪華である必要は感じられなかった。ジェームズ・アール・ジョーンズが「あの役」の声をやってたのには笑ったが(でもクレジット見るまで気づかなかった)。ちなみにキャラクターの性格設定は文字通り機械人形なみ。主人公が典型的な熱血漢なのは許すとして、ヒロインは政治的に正しいだけの存在で、悪役は悪事を働く動機が弱く、ロビン・ウィリアムスのキャラクターはただ見苦しいだけだった。ロビン・ウィリアムスって、素のままで喋ってるときなんかは非常に面白いんだけど…。

あと「シュレック」を観た時にも感じたことだが、一時的なヒット作でなく古典的なアニメの傑作を作る気があるのならば、とりあえず下ネタと芸能人ネタは削っといた方がいいんじゃないでしょうか。今でさえ既に時代遅れのブリトニー・スピアーズのジョークなんて見せられても、非常に気まずくなるだけなんだが。とりあえず大団円で終わっとけ、というのも「シュレック」に似てるな。ピクサーという輝かしい前例があるんだから、もっとストーリーそのものを重視しなさい。CG技術がこれ以上進歩しても、肝心なのはストーリーでしょ。

ちなみに「アイス・エイジ」でも感じたけど、この監督は「滑りもの」フェチか?

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