「JUSTICE LEAGUE: DOOM」鑑賞


DCコミックスのアニメーション・ムービー最新作。

90年代後半にマーク・ウェイドがストーリーを担当したJLAのコミック「TOWER OF BABEL」をベースにしたもので、ジャスティス・リーグの宿敵ヴァンダル・サヴェジがベインやチータ、メタロにスター・サファイアといったヴィランたちを招集し、リーグを壊滅させるためのプランを彼らに与えて実行させる。そしてそのプランは功を奏し、弱点を突かれたリーグのメンバーたちは次々と倒されていく。果たしてジャスティス・リーグはこの危機を脱することができるのか?そして彼らの弱点が網羅されたプランを作成したのは誰なのか?というようなストーリー。

まあ思わせぶりなジャケットの絵を見ると、そのプランを作ったのは誰だかすぐ分かっちゃうんですけどね。原作では敵役となるのがラーズ・アル・グールだったけど、彼は他のヴィランとツルまないタイプなのでヴァンダル・サヴェジに変更されたのかな。原始時代から生きていても未だ世界征服を遂げてないサヴェジって実はかなりのヘタレではないかと思うのですが、まあいいや。彼が招集したヴィランたちのグループが悪のリーグことリージョン・オブ・ドゥームであるわけで、作品の題名もそこから来ている。

いっぽう我らがジャスティス・リーグはリブート後のコミックを反映してサイボーグが加入している一方で、リブート版では在籍してないマーシャン・マンハンターがいるなど、ちょっと変則的な編成。とはいえ声優はベテランのティム・デリーやケヴィン・コンロイが起用されてるので往年のファンも安心して観られるのでは。

脚本はこないだ他界してしまったドウェイン・マクダフィの遺作になるらしいが、弱冠間延びしていた原作を90分以下の尺に収めたためか7割くらいが格闘シーンになってしまったのはちょっと芸がないかな。そもそも「TOWER OF BABEL」ってそんなに面白い話だったっけ?JLAのライターがグラント・モリソンからマーク・ウェイドに交代した直後の作品で、モリソンのファンである俺としては何となく失望した印象が残ってるのだけど。といはいえスーパーマンとグリーン・ランタンが宇宙空間で共闘している姿などはオタク心をくすぐるし、オリジナルの結末も結構良かったよ。

このあとのDCのアニメーションはどんなのがくるんだっけ?一説によると「WONDER WOMAN」の販売不振を受けてスーパーマンかバットマンの出てこない作品は作らなくなったらしいんだが、前に製作のウワサがあったニュー・ティーン・タイタンズの傑作「JUDAS CONTRACT」はアニメ化して欲しいなあと願うばかりです。

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