「MONDAY MORNINGS」鑑賞


15年くらい前は「アリー・myラブ」とか「ザ・プラクティス」などのヒット作を連発し、テレビ界の貴公子的存在だったものの、最近はとんと話題を聞かなかったデビッド・E・ケリーの新作シリーズ。CNNの医療コメンテーターとかやってたサンジェイ・グプタの著作をベースにしたものだとか。

舞台となるのはオレゴンにある病院で、そこでは厳格な院長のもと、いろんなスタッフが職場や私生活でのトラブルを抱えながらも、患者たちを救うために頑張ってるのでした…って大半の医療ドラマと変わらんな。過去のケリーの作品って良くも悪くも特徴的なユーモアのセンスがあったけど、これはとても抑えた感じで話が進んでいく。

出演者はヴィング・レイムズや「ギャラクティカ」のアポロことジェイミー・バンバー、アルフレッド・モリーナなど比較的豪華。クレジットのトップはレイムズだけど、第1話だとバンバーのほうが主役っぽい扱いになってたな。しかし良い役者とはいえヴィング・レイムズに医者を演じさせるのは無理があるような。子供をあやすシーンとかでも殺気が出てるんですもの。あとチャウ・シンチーみたいな韓国系の医者がいて、カタコトの英語しか話せないものの仙人のごとく手術を達成させるのはカッコ良かった。

デビッド・E・ケリーの医療ドラマといえば「シカゴ・ホープ」があるけど、あれ20年くらい前の作品なので単純に比較はできんな。最近のドラマによくある、フレアが多い演出がされてました。患者が死んだときに派手な音楽がかかるのはどうかと思うけどね。というかこの病院、患者の致死率が高くない?医療ドラマは数多くあれど、第1話から主人公がヘマやって患者が死んでまう作品は珍しいのでは。あとサンジェイ・グプタが脳神経外科医であるせいか、患者をみんなMRIスキャンにかけて開頭手術を施すという展開は医療ドラマの醍醐味が欠けてるような。

キャストが優れていることもあり決して悪い番組ではないのだが、全盛期のデビッド・E・ケリー作品を知っている者としては、拍子抜けするくらいにごく普通の医療ドラマ。