「John Dies At The End」鑑賞


『ファンタズム』シリーズや『プレスリーVSミイラ男』のドン・コスカレリによる新作。原作はCracked.comでいろいろ面白い記事を書いているデビッド・ウォンことジェイソン・パージンの小説。

内容がぶっ飛んでて、話の時系列もかなり入り乱れてるのであらすじを説明するのが難しいのだが、とりあえず劇中の出来事を箇条書きにすると:

・主人公のデビッドが怪しい中華料理屋で記者の取材を受ける。
・デビッドは謎のドラッグ「ソイ・ソース」を服用しており、その副作用で超人的な感覚を備えていたため超自然的な怪物を探知することができ、友人のジョンとゴーストバスターズ的な仕事をしていた。
・デビッドとジョンはあるパーティーで知り合ったのだが、その晩にデビッドは謎の男に車中で襲われ、誤って「ソイ・ソース」を自分に打ち込んでしまう。
・その直後に警察に逮捕されるデビッド。彼らによるとパーティーの参加者がみんな死亡するという事件が起きており、それとの関与を疑われてデビッドは逮捕されたのだ。
・さらにジョンまでもが死亡したと警察に伝えられるデビッド。愕然とする彼だったが、携帯電話にジョンからの電話がかかってきて…。

という内容に加えて、片腕のガールフレンドとか空とぶ口ヒゲとか生体コンピューターなどが出てきて、クリーチャーもたくさん出てきます。ドラッグや幻覚(?)による意味不明な展開はリンチやクローネンバーグ的でもあるのだが、基本的には悪趣味コメディに徹していて、裸のランチっぽく始まったかと思いきや「ゴーストハンターズ」みたいになり、「キャプテン・スーパーマーケット」になったかと思ったらオチは「ビル&テッド」だった、というような映画。

そもそも「ソイ・ソース」って一体何よ、という疑問から始まり、観終わったあとでも話の整合性が全然理解できなかったりするわけだが、こまけーことはいいんだよ!という気分で先の読めないドタバタな展開を楽しみましょう。個人的にはかなり面白かったよ。そんなに予算かかってないと思うがクリーチャーもCGも結構効果的に使われており、もっとハードSFっぽい映画を作ろうと思えば作れたかもしれんな(別にその必要はないとはいえ)。

デビッドとジョンを演じる役者たちはよく知らないけど、有名どころとしてはデビッドを取材する記者をポール・ジアマッティが演じている。それなりに怪演をしているのだけど、それでもこの映画では他のキャラに喰われてしまっているという。

日本で公開するかどうかは分かりませんが(追記:『クリーチャーズ 異次元からの侵略者』という題で6月にDVD出るらしい)、マグネット・リリーシングの他の作品(「RUBBER」や「タッカーとデイル」とか)に比べてもかなり楽しめる作品なので、ハイになって鑑賞することをお勧めします。

ちなみにジョンは最後に…。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です