「JUDGE MINTY」鑑賞


なんか知らぬ間にとつぜん作られていた「ジャッジ・ドレッド」のファンフィルム。クレジットから察するに、非営利目的での利用を条件に、キャラクターの使用を「2000AD」側に認められたのかな?「2000AD」に掲載されたストーリーが原作になっているらしく、主人公はドレッドでなくミンティという初老のジャッジ。ドレッドも冒頭にちょっと出てきてます。

ミンティはメガシティ・ワンで長年にわたって法を裁いてきたジャッジだったが、年をとったことで判断力が衰えたことが明白になり、引退を勧告される。彼はアカデミーでの教職の座を断り、メガシティ・ワンの外の無法地帯「カースド・アース」に法をもたらすためにジャッジがそこを死ぬまで放浪する「ロング・ウォーク」に出ることを決意する。そしてジャッジたちに見送られてカーズド・アースに出たミンティだったが、さっそくミュータントの荒くれ者たちに身を狙われることになり…というプロット。

低予算の作品なので映像のクオリティとか小道具の出来とかに安っぽい感じもするのだけど、それを補ってありあまるくらいにファン精神にあふれ、細かく作り込まれた作品なのですよ。ローマスターバイクのデザインなんて過去の映像化のなかでいちばん原作に近いんじゃないだろうか。冒頭にはチョッパーも少し出てくるぞ。ただ最後のトカゲ(?)の設定がよく分からなかったので、詳しい方いたら教えてください。

カール・アーバン版の「ドレッド」のほうは興行成績があまり良くなかったために続編の製作は打ち切りになってしまったらしいが、こういう良質な作品を低予算で作ることができるのなら、今後はいろんなキャラクターをフィーチャーした短編を作る方向にシフトするのもありなんじゃないかと。「2000AD」の元の話はどれも比較的短いものばかりだし、無理して長編の話を作るよりも適合性があると思う。