「DEVIOUS MAIDS」鑑賞


「デスパレートな妻たち」のマーク・チェリーによるライフタイムの新シリーズ。メキシコのテレノベラをベースにしているらしい。名前の通りメイドさんたちが主人公なんだけど、日本の「ご主人さま☆」みたいな人たちでなくヒスパニックの家政婦さんたちの話なのでそこんとこよろしく。

ハリウッドを舞台に、横柄でグロテスクな金持ちの主人たちに雇われたメイドたちの悲喜劇を扱った内容になっていて、メキシコから子供を連れてこようと努力する女性や、シンガーとしての才能を雇い主に認めてもらいたい人、家の若主人に惚れてしまう人など、さまざまなメイドの人間模様が描かれていく。また冒頭では主人と不倫をしたメイドが何者かに刺殺されるという事件が起き、この事件の解明が今後の大きなテーマになっていくみたい。

エヴァ・ロンゴリアがプロデューサーとして関わっていることもあり、メイドたちの描写はヒスパニックのステレオタイプのようなものではなく、筋の通った一人前の女性たちとして描かれており、過酷な労働条件に我慢しつつも、逆にメイドがいなくては何もできないような主人たちに一泡ふかせるような、痛快な内容の番組になっている。ただ登場人物が多いせいか、第1話はちょっと詰め込まれすぎのような気がしたな。

女性たちの赤裸々な日常と殺人などのブラックなユーモアが軽快なテンポで語られていくさまは「デスパレートな妻たち」そのまんまなのですが、ヒスパニックの家政婦たちが主人公ということで日本では放送されにくいかな?普通はドラマの主人公になりそうにない人たちにスポットライトをあてたという点は素直に評価したい番組。