マーヴェルのコミックが原作で、ニコラス・ケイジが主演するアクション映画「ゴースト・ライダー」の悪役としてピーター・フォンダが出演することが決まったとか。そのため「ゴースト・ライダーにキャプテン・アメリカが出ることになったぜ!」と、Ain’t it coolでは取り上げられてます。ピーター・フォンダと聞いて「キャプテン・アメリカ」と連想する人はどのくらいいるんだ? 筋金入りのコミックマニアであるニコラス・ケイジ(芸名もコミックのキャラクターから取っている)がアメコミ原作の映画に出演するという噂は、オクラ入りになったティム・バートンの「スーパーマン」をはじめ多々あったのだが、問題は彼の容姿がどう考えてもスーパーヒーローに向いてないことであろう。この作品でケイジが演じるジョニー・ブレイズってキャラクター、原作では長髪のアニキなんだが…。まあキアヌ・リーブスがジョン・コンスタンティンを演じられるハリウッドは、何でもありの世界なんだろう。
カテゴリー: アメコミ
Daredevil Visionaries: Frank Miller
近所の図書館で借りてきた、フランク・ミラーが担当してた頃の「デアデビル」のコミックを読む。すごく面白い。80年代初期の作品群なんだけど、70年代の刑事ドラマっぽい、ハードボイルドな雰囲気に溢れているのだ。こうした立派な原作があるのに、なんで映画はあんなに駄作だったのか。エレクトラも登場してるけど、いま劇場でやってるのとは別物と思えるくらいにカッコいい。
アメコミ原作の映画といえば、来月はついに「コンスタンティン」が公開される。あれも原作のイメージをメチャクチャにした作品(なぜキアヌがコンスタンティンなんだ?)だけど、原作の大ファンとしては観に行ってしまうんだろうな。腐っても鯛、ということで。
V FOR VENDETTA
アラン・ムーアの大傑作コミック「V FOR VENDETTA」にナタリー・ポートマンの出演が決定したとか。ポスターらしきものも出来ているのを見ると、ずいぶん製作は進んでいるということか。
監督は新人ということでよく知らないが、製作はワショウスキー兄弟。「マトリックス」以前から映画化を計画しているという話を聞いていたので意外ではないけど、「コミックでしか表現できないストーリーテリング」を信条とするアラン・ムーアの作品が、こうも次々と映画化されるというのはちょっと皮肉めいている。
でも全体主義政府に対抗するテロリストが主人公である「V」は、現在のアメリカの政治状況下できちんと映画化できるのだろうか。「リーグ・オブ・レジェンド」も「フロム・ヘル」も原作とは全く異なった映画になってたからなあ(それなりに面白かったけど)。
ウィル・アイズナー死去
朝っぱらからウィル・アイズナーが他界したことを知り陰鬱な気分になる。
日本ではあまり知られていない名前だが、1930年代にデビューして以来、アメリカのコミックス文化の最前線にて活躍を続けてきた人で、アメコミの神様のような人であった。コミックス(彼の好んだ言い方は「シーケンシャル・アート」つまり「連続したアート」であった)の黎明期から既にその表現方法の可能性に注目し、スーパーヒーローものの枠にとらわれずに貧困や戦争、宗教といった一般的なテーマを扱った彼の革命的なストーリテリングの技法、特に登場人物の実に豊かな感情表現方法は80歳を越えても一切衰えることを知らなかった。最近受けた心臓手術が成功し、回復も順調だという話を聞いていただけに、その死が非常に惜しまれる。合掌。