「PURPLE VIOLETS」なる映画

pv_poster.jpg

「PURPLE VIOLETS」という映画のダウンロード販売がiTunesストアで始まった。これで特筆すべきなのは、この作品は劇場公開とかDVD販売がされておらず、iTunesストアで初登場を飾ったということ。聞く話だと映画の配給ルートを確保するのってえらく金がかかって面倒な作業らしいし、音楽界ではレディオヘッドがこないだレーベルを介さずにアルバムをダウンロード販売したように、これからは映画も配給会社をとばして製作者が観客に直接作品を届けるような形になってくるんだろうな。

それは大変いいことだと思うのですが、この「PURPLE VIOLETS」って監督&脚本がエドワード・バーンズだとぉ?90年代初めに「繊細なアイルランド系ニューヨーカー」という演出&演技で評判になって以来、それから同じような映画を繰り返し作ってるような奴じゃん。こないだ「AVクラブ」で彼がボロクソに叩かれてるのを読んで奴への怒りがフツフツと甦ったばかりですが、「サイドウォーク・オブ・ニューヨーク」とか非道かったからなあ。バーンズとロザリオ・ドーソンがお互いの名前も知らないままヤっちゃって、男バーンズはしっかりそれでドーソンを孕ませるのですが、彼に認知してもらおうと家先まで行ったドーソンは「やっぱり子供は一人で育てる」って言って帰るし、一方でバーンズはヘザー・グラハムにデートに誘われてめでたしめでたし、と完全にバーンズ一人勝ちの状態。死ね!しかもこいつ実生活でも超美人のモデルと結婚してるんだよな。許せん。貴様には溺死を命じる。

一応iTunesストアでの評判は上々らしいけど、こんな奴の映画が記念すべきダウンロード作品第1号だとはなあ。今後はこの販売方式が、トッド・ソロンズとかマイク・ジャッジのような、配給会社に冷遇されている人たちへの助けになってくれるといいんだけど。