「HARPER’S ISLAND」鑑賞

「スクリーム」と「そして誰もいなくなった」の合体作品という触れ込みの、CBSによる全13話のミニシリーズ。

舞台になるのは7年前に猟奇殺人が起きた、シアトルの沖合にある小さな島。そこへ結婚式のパーティーのためにやってきた20数名の男女が何者かによってサクサク殺されていくというのがプロット。

どうもCBSはこれを疑似リアリティー番組として売り出したいらしく、例によって「次の犠牲者は誰でしょう?」的なコンテストを実施したり、ウェビソードを製作したり、しまいにはiPhoneアプリを公開したりとずいぶんな力の入れようなんだけど、肝心の話がツマらないのよ。どんどん減っていくとはいえ出演者が多すぎるし、みんな似たような顔で誰が誰だかよく分からないし(1名を除きみんな白人)。それと犠牲者の殺され方がやけに派手で、船のスクリューにつながれて細切れにされたり、3秒くらいで体を真っ二つにされたりしてて、こういうのを見ると犯人はホッケーマスクをかぶった大男とか宇宙から狩りにやってきたエイリアンかと思うのですが、どうもそうではないらしい。殺され方が大味すぎてサスペンスが欠けてるんだよな。せめてケヴィン・ウィリアムソンに脚本を書かせれば良かったのに。あの人だったらティーンの独創的な殺され方の1つや2つはまだ考えつくことが出来ただろうから。

しかしこういう狭い土地を舞台にしたサスペンス作品を観ると、いかに「ツイン・ピークス」におけるムードの盛り上げ方が天才的であったかを実感させられますね。