「GLOBAL FREQUENCY」読了

ウォーレン・エリス作のコミック「GLOBAL FREQUENCY」全12冊をダーッと読む。

これは1001人の様々な分野のエキスパートから構成された世界的組織「グローバル・フリークエンシー」の活躍を描いたもの。彼らはリーダーのミランダ・ゼロのもと、カルト教団のテロや暴走した人工衛星、さらには異星人からの侵略などといった危機に対し、各々のメンバーが特殊な技能を活かして世界を救っていくのだ。「ストームウォッチ」や「アーソリティー」「プラネタリー」の例を見れば分かるように、世界規模の活動をするグループもの、というのはエリスの得意分野ですね。登場人物の大半が毒舌家なのも彼のコミックらしい。「フリークエンシー」は「プラネタリー」ほど話が入り組んでないし、アクションも多めなので比較的気軽に読めるのがミソ。ストーリーはすべて1話完結で、登場人物もミランダ・ゼロとチームの連絡係であるアレフを除けば毎回違うので、前知識がなくてもすんなり読めるかもしれない。

また話によってアーティストが全て違うのが大きな特徴で、スティーブ・ディロンやジーン・ハ、デビッド・ロイドといった人たちがアートを担当している。サイモン・ビズリーやジョン・J・ムスといった、普通のシリーズだったら見かけないようなアーティストも参加していた。俺が知らないアーティストも何人かいたけど、みんな水準以上の出来になっていると思う。

聞くところによると、エリスはこの作品をテレビ・シリーズのスタイルをもったコミックにしたかったらしい。1話完結であるとことか、最後のページにクレジットが出されるところなんかは、確かにドラマの1エピソードを観ているのような感じにさせてくれる。そして実際に、この作品は1話だけテレビ化されているのだ。これについてはまだ未見なので、こんどまた詳しく書きます。

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