前作は劇場で2回観て、原作もクッソ読みづらい原書で読んだし(「ポルノ」は読んでない)、舞台版も見に行った。それくらい思い入れのある映画であったので、果たしてこの続編が期待に応えることができるかについてはそれなりの不安を抱いていたわけですね。海外での評判もいまいちだったようだし。

んで結論から言いますと、十分に楽しめる良作であった。もちろん前作ほどのキレというか疾走感は無いよ。あちらはボンクラがカタギの生活をしようと努力するエネルギーに満ちていたのに対し、こちらは中年にさしかかって人生の壁にぶつかった男たちが右往左往する話なのだから。でもそれが自分のような主役たちと同い年の者にとっては非常に親身に感じられるわけですね。公開週なのに劇場ガラガラだったけど、これもっと若い人が観たらどう感じるだろう。

20年の時を経て、登場人物も役者たちもみんな年をとっている。ユアン・マクレガーこそ未だに童顔であるものの、他の人物たちは髪が薄くなったり、丸っこい体型になっていた。30代でホグワーツの女学生を演じていたシャーリー・ヘンダーソンも(前作に出てないけど)さすがに老けてきている。そして彼らは結婚したり子供をつくったりしている一方で真っ当な大人になれず、家族への責任も抱けないわけだが、ベグビーに妻子がいる設定はちょっとズルいと思いましたよ。

そんな彼らが金儲けの話よりも夢中になれるのが「昔話」であり、過去の写真や逸話を壁に貼りながら、以前の武勇伝を語り合うときだけ、彼らの目は輝いている。(ここの部分はちょっと感情移入できなかったかな。自分が子供だったときの写真とか見て楽しいか?)

そして彼らは結局のところ怪しい金儲けに手を出すわけだが、スコットランドの経済状況や政治状況をうまく反映させてるのが面白かったな。親英派の集会とか。そして彼らを待ち受ける、ほろい苦い終わり方もまた良かった。

ダニー・ボイルの映像と音楽は相変わらず美しくて無駄がない。いつも彼の映画を通して(自分にとって)新しいミュージシャンを知るのですが(「トランス」のエミリー・サンデーとか)、今回はウルフ・アリスとかヤング・ファーザーズなどがめっけものでした。前作の映像と音楽も効果的に組み込まれてましたね。

一人くらいはカタギになってオフィスで働いているものの、安い給料で暮らしがしんどく、老いた親の介護でろくに結婚もできないような設定になっててもいいんじゃないの、とも思ったけどそれって日本的な発想なんだろうか。何にせよここ20年が何もなかったような設定の続編が多いなかで(インデペンデンス・デイとかX-ファイルとか)、時が経ったことを直視し、登場人物のその後をきっちり描いたことで、意義のある「続編映画」になっていたところに、この映画の大きな価値があるのでしょう。

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