「生命のない物体と結婚する人」なんて話はまるで不条理マンガのネタのようだけど、現実に物体を真剣な恋愛の対象としてとらえる人々を扱ったイギリスのドキュメンタリー「Married to the Eiffel Tower」をオンラインで観る。このように物体に恋をすることはオブジェクト・セクシュアリティと言うんだそうな。

このドキュメンタリーでは主にエリカという女性の経験が語られていくんだけど、これがなかなか凄い。アメリカ軍に入隊した彼女は日本刀を恋人として扱うようになるものの、それが異常と見なされ除隊させられ、次に洋弓を恋人とした彼女は愛の力によってアーチェリーの世界選手権の金メダリストになってしまう!しかし弓への愛情が冷めるとともにアーチェリーの腕も落ち、それから彼女はフェンスやゴールデンゲート・ブリッジ、ベルリンの壁などへと次々恋をしていき、ついにエッフェル塔と「結婚」して名前をエリカ・ラ・トゥール・エッフェルと改名してしまう。このエリカの他にも、教会の柵やエンパイヤ・ステート・ビル、遊園地の乗り物などに恋をする女性たちが登場するんだが、そうした物体との性体験の話などを赤裸々に語られるのにはちょっと引きましたよ。それと彼女たちは複数の物体を一緒に愛することができる(浮気だとは思っていない)点が興味深いな。

こうした彼女たちの心理的原因については、虐待されて育ったとかアスペルガー症候群だと診断されたとかという解説が一応されるものの、あまりはっきりとしたことは分かってないようだ。とにかく彼女たちにとってはフェティシズムなどではなく非常に真面目な恋愛なので、ビルにしがみついてキスをしているような人を見かけたら暖かい目で見守ってあげましょう。あとオブジェクト・セクシュアリティの人はみんな女性だという説明がされるんだけど、フィギュアを恋愛対象にしている男なんて日本に500人はいるんじゃないのか?

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