「ミーン・ストリート」鑑賞

スコセッシの初期の作品「ミーン・ストリート」をDVDで鑑賞。彼とデ・ニーロの初コラボ作品でもある。 内容はハーヴェイ・カイテル演じる主人公と、そのゴロツキ仲間たちの日常を描いた、ダラついてるといえばダラついてるものだけど、ロジャー・コーマンのスタッフを使って大半がロスで撮影されたにもかかわらず、70年代のニューヨークはリトル・イタリーの雰囲気が見事に醸し出されてるのがいい。昔のニューヨークはやはり怖いところだったんですね。ラストはちょっと紋切り型なアメリカン・ニューシネマ的終わり方…と言ったら失礼か。後に彼のトレードマークとなるデ・ニーロのサイコ気味の演技が早くも炸裂。彼が「ジャンピン・ジャック・フラッシュ」をともに登場するシーンがカッコいいのなんのって。デビッド・キャラダインが酔っぱらって撃ち殺されるだけの役でちょこっと出演してたけど、あれって何なんだろう(しかも狙撃者役はロバート・キャラダインだ)。ついでにカイテルはこの頃から裸になっていた。

俺にとってのスコセッシのベスト作品「レイジング・ブル」には遠く及ばないけど、「タクシー・ドライバー」を経てあの作品に到着するまでの、最初の一歩のようなものが感じられる佳作。