「THE KILLING」鑑賞


ここ数年でHBO並みのクオリティを誇るTVシリーズを連発するようになったAMCの最新シリーズ。イギリスで大ヒットしたデンマークの刑事ドラマをリメークしたものらしいけど、俺はオリジナルは未見。なおキューブリックの同名映画とは関係ないよ。出演者はよく知らない人ばかりだけど、「ギャラクティカ」のミシェル・フォーブスが出演していた。

舞台となるのはハロウィーン後の雨続きのシアトル。地元の高校に通うロージー・ラーセンという女子高生が週末のあいだに行方不明になり、サンフランシスコへの転属を目前にしていたサラ・リンデン警部が彼女の捜索にあたることになる。彼女から娘の失踪を知り、深く悲しむロージーの両親たち。そしてリンデンの捜査の結果、湖に沈められた車の中からロージーは無惨な死体となって発見される。そしてその車は、シアトル市長に立候補している議員のチームのものだった…というのが第1話のプロット。

1エピソードが1日に相当していて、ごくゆっくりと殺人の真相が明らかにされていく仕組みらしい。ストレートな推理ものというよりも、被害者の死がその家族や友人、議員の選挙活動などに与える影響などに重きが置かれた描写がされていて、そこらへんは「ツイン・ピークス」に似ているとの声もあるようだ。ただしあれほどオカルト的な雰囲気はないけどね。じめじめした街での殺人事件という意味では、クリストファー・ノーランの「インソムニア」を連想させたかな。あとは同じAMCの「RUBICON」にも似てるかも。批評家の評判は高いようなので「RUBICON」よりも長続きするでしょうが。オリジナルは1シーズンに1つの殺人事件というフォーマットになってるらしい。

全体的にいい感じで陰気くさいというか、展開はスローでも中だるみせず、謎めいた雰囲気がずっと続く良質のサスペンスになっている。とはいえこういうシリーズって最後まで観てみないと評価しづらいところだな。果たしてこの雰囲気を13エピソードのあいだ継続させることができるんだろうか?

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