自分の作品の映画化はひたすら罵倒して呪いをかけていたアラン・ムーア御大が、初めて脚本を手がけた短編映画。監督のミッチ・ジェンキンスは彼の友人…というかフィールズ・オブ・ザ・ネフィリムのPVとか作ってた人なのね。ふむふむ。

「Jimmy’s End」は30分くらいの作品で、そのプリクエルとして「Act of Faith」という同じ世界を舞台にした短編も作られていて、今後も続編みたいなのが作られていくのかな?ここらへんは情報が少なくてよく分かりません。

作品のストーリーもかなり分かりにくいものになっていて、「ウォッチメン」や「リーグ」のような冒険活劇を期待してはいけないよ。むしろ「Neonomicon」や「Fashion Beast」みたいな地味で難解なインデペンデント系のムーアの作品に通じるところがあります。いろいろ虐げられる女性とか、グロテスクな闇社会とか。背後で歌が流れるなか話が淡々と進んでいくという光景もムーアがよく使う描写だよね。

ストーリーは全然よく分からないんだが、新聞記者らしき女性フェイスが自宅のクローゼットでエロチックに首を吊るのが「Act of Faith」で、うさんくさい酒場に迷い込んだ中年男性が奇妙な出来事を経験するのが「Jimmy’s End」の内容。前者は一人芝居のような内容だけど、電話をつかって会話劇にしてるのが巧いな。フェイスは後者にも出演してるんだけど、この2作品にどういうつながりがあるのかはさっぱり分かりません。「Jimmy’s End」は幻想的なナイトクラブのシーンなどがとてもデビッド・リンチ的だが、「フリークショー」とかやってた頃のザ・レジデンツの映像にも似ているかな。ムーア御大も顔を金色に塗っていいところで登場しているぞ。

今のところムーア自身がこれらの作品について語ったインタビューは無いみたいで、果たしてこのプロジェクトがこれでおしまいなのか、今後も続くのかもよく分かりません。でも低予算のわりには映像は美しいし、そもそも無料で視聴できるので、ムーアのファンなら観といて損はないでしょう。

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