SYFYチャンネルの新シリーズ。貧乏人向け「ウォーキング・デッド」。
アメリカでゾンビが大量発生してから3年。大統領も殺害され文明が崩壊したなか、残された兵士や民衆たちは最後の抵抗を続けていた。そんなとき研究所の実験によって、人がゾンビに感染することを防ぐかもしれない抗体を持った男性が登場する。その彼をニューヨークからカリフォルニアまで移送するよう命令を受けた兵士のハモンドは、途中で出会った市民たちと一緒に大陸横断を試みるのだが…というプロット。
作ってるのがC級のパクリ映画を乱発することで名高いアサイラム社で、「シャークネードのプロデューサーが製作!」と宣伝しているのだが自慢できることかそれ。やたら説明的なセリフや狭そうなセット、チープなCGなどはアサイラムのお家芸ですな。せめて「シャークネード」よろしく竜巻に乗って空飛ぶゾンビとか出せばいいのに、話はゾンビ作品のクリーシェがひたすら続くだけ。盛大なドンパチをやってれば爽快感くらいは得られただろうに、登場人物が無駄に多くて話がややこしくなってるのもいただけない。
その登場人物は大半は知らない役者ですが、トム・エベレット・スコットやDJ・クオールズ、ハロルド・ペリノーなど知った顔もちらりほらり。もうちょっと仕事選んだほうが…というかハロルド・ペリノー演じる兵士が主人公だと思ってたら第1話の最後であっけなくやられてまして、結局主人公は誰なのかという。第1話の監督はピーター・ハイアムズの息子のジョン・ハイアムズだが、親子そろって凡作撮ってんなあ。
いちおうロードムービー的な内容になるみたいなんだけど、限られた予算でアメリカ横断なんて描けるのかな(撮影は珍しくワシントン州で行なっている)?ゾンビものが好きで好きで仕方なくて、「ウォーキング・デッド」の続きが待ってられない人がしょうがなく観るような番組といったところ。