フォックスの新シリーズで、「バットマン」のゴッサムシティを舞台にした前日譚的な作品。
バットマンことブルース・ウェインの両親が射殺されるシーンから始まるものの、いわゆるオリジンものではなく、若き日のブルースのまわりの人物たちを描いた犯罪ドラマになっている。主人公はまだ若手刑事であるジェームズ・ゴードン(ヒゲなし)で、彼の相棒がハーヴェイ・ブロック。他にもセリーナ・カイル(後のキャットウーマン)とかオズワルド・コブルポット(ペンギン)とかエドワード・二グマ(リドラー)とか、コミックの登場人物の若かりしバージョンがいろいろ出てきます。普通に計算するとバットマンのヴィランはみんな彼より10歳から20歳くらい年上なのか、ということになるけどそこにツッコむのは野暮でしょう。
コミックを知ってるといろいろニヤリとさせられるキャラクターが出てくるわけだが、知らなくてもそれなりに楽しめる内容になってるんじゃないかな?汚職がはびこる街のなかで、孤軍奮闘するゴードンを主人公にした刑事ドラマとして観ることもできるかと。あとは各キャラクターがゴードンにどう絡んでくるかだな。正直なところブルース・ウェインは当分登場しない方が面白くなるかもしれない。
第1話の監督はスタローン版「ジャッジ・ドレッド」のダニー・キャノン。ゴードン役を演じるのがベンジャミン・マッケンジーで、ブロック役がドーナル・ローグ。ブルースの執事アルフレッドをショーン・パートウィーが演じてるのだが粗野なコックニー親父という性格になっていて、彼がいちばん原作と違うかも。あと番組のオリジナルキャラとしてフィッシュ・ムーニーという暗黒街のマダムをジャダ・ピンケット・スミスが演じていて、彼女がかなり重要なキャラクターになってくるのかな?
これからもサラ・エッセンとかハーヴィー・デントといったキャラクターも登場してくるらしいが、どのくらい原作に沿った形になるのだろう。別にコミックや映画とリンクしてるわけでもないし、好き勝手やっても構わないと思うけどね。レネー・モントーヤとかクリスプス・アレンも登場してるので、いっそザ・クエスチョンとかスペクターとかも出して何でもありな展開にしてくれると面白そうなのだが。