あまりにもベタな名前からも分かるように「ウォーキング・デッド」のスピンオフ作品。まああれだけ人気のあるシリーズだからスピンオフの1つや2つは作られるわな。
ただし同じ世界をシェアしているというだけで場所も時間も「デッド」とは異なっていて、あちらはゾンビが蔓延するアトランタ付近が舞台となっているのに対し、こちらはその数ヶ月前の、ゾンビがちらほら出現してきたLAでの物語になっている。
主人公となるのはお互い再婚同士となる教師の夫婦とその子供たちで、夫のほうは別れた妻子と疎遠になっており、妻のほうにはヘロイン中毒のボンクラ息子と優等生の娘がいるという設定。そのボンクラ息子(でもイケメン)がラリってる際にゾンビと遭遇するのが話の発端で、それからゾンビが増殖してきて、社会秩序が崩壊していく過程が描かれていくみたい。
出演は「Treme」のキム・ディケンズに、「Trauma」のクリフ・カーティスなど。クリフ・カーティスの出てるTVシリーズってみんな1シーズンで打ち切られてるような印象があるのだが、さすがにこれは長続きするだろうなあ。あとなぜかルーベン・ブラデスも出るみたいです。
少なくとも第1話では、本家「デッド」に比べるとゾンビ・アクションはかなり控え目になっているものの、製作費もかかってるしサスペンスの盛り上げ方はなかなか良かった。ただし前述したように「デッド」との関連性は非常に薄いので、そのブランド力を除けば、ここ数年で雨後のタケノコのようにでてきたゾンビ&パンデミック作品のなかで群を抜いて素晴らしいというわけではないかな。「デッド」とのクロスオーバーとかが実施されればさらに注目されるのだろうけど、おそらく当分は行なわれないでしょう。
「ウォーキング・デッド」ってストーリーに方向性が無いような印象があって、TVシリーズもコミックも個人的にはまるで評価してないのですが、異なった環境を舞台にしていることだし、こっちの番組は「デッド」に欠けている部分を補う感じで、独自の展開をしていくことに期待したいところです。