「ウォーキング・デッド」が大成功して、いまやコミック・ライターというよりもハリウッドの売れっ子という感の強いロバート・カークマンのコミックを原作にしたシネマックスの新シリーズ。おれコミックは第1話だけ読んだけどあまり覚えてないな…。最初のエピソードが放送前にyoutubeなどで公開されたのだが、オープニング・クレジットで「エグゼクティブ・プロデユーサー」「原作者」「クリエーター」「脚本」と4回続いてカークマンの名前が出てくるのを見ると、ロバート・カークマンというのが一つのブランドになったということを実感しますね。
舞台となるのはアメリカの片田舎のロームという町。カイル・バーンズは妻子の元を離れてこの町の実家に戻り、近所に住む妹(姉?)の半ば強制的な援助を受けつつ、廃屋と化した家に一人で籠っていた。しかし町の少年が悪魔に取り憑かれ、アンダーソン神父が悪魔祓いを試みているという話を耳にした彼は、神父を助けるために少年の住む家に向くのだったが…というようなあらすじ。
カイルは悪魔を退散させることのできる能力を持っていることが示唆されるのだが、ジョン・コンスタンティンみたいに手際よく魔術を行うわけでもなく、なんか戦ってるうちに悪魔が去っていく、みたいな感じ。カイルの母親や妻もかつて悪魔に憑かれていたという事実や、悪魔たちが何か大きな出来事を画策しているようなことが仄めかされるものの、ここらへんは話を追って明らかにされていくのでしょう。
カイルを演じるのは「あの頃ペニー・レインと」のパトリック・フュジットで、アンダーソン神父役は「Life on Mars」のフィリップ・グレニスター。彼がアメリカの番組に出るのはこれが初めてかな?あとはレグ・E・キャシーなんかが出てます。エンドクレジットにはザ・キュアーの曲が使われてるがなんか似合わなかった。
今年は「エクソシスト」もテレビシリーズ化される予定だが、こっちのほうが有料ケーブル局なので過激な描写が多いのかな。冒頭から子供がゴキブリをむしゃむしゃ食べたり、悪魔に憑かれたことで大人にビシバシ殴られたりと、なかなかしんどい描写があります。全体的に手堅い作りになっているものの、映画のほうではこういうエクソシズムものが流行ってるわけで、あまり目新しさは感じられなかったな。「ウォーキング・デッド」並みのヒットになるとは思えないが、とりあえず今後の話の展開次第では面白くなる可能性もあるんじゃないかと。