「THE WIRE」シーズン1鑑賞

最近は暇さえあれば観ている。評判通りの素晴らしい出来。話の進展が遅いという批判も分からなくはないが、無駄なシーンが一切ないので重厚な小説を読んでいる気分になって何エピソードでも続けて鑑賞できる感じ。

あらゆる演出やストーリーが良い意味で徹底的に抑えられた作りになっており、派手さはない代わりに観ていて飽きることもまるでなし。また単なる勧善懲悪のドラマには全然なってなくて、警察側は官僚主義と汚職によって主人公たちの捜査を妨害してばっかりだし、ギャング側も自分たちの組織を守るためにめまぐるしい努力を続けていたりと、善と悪の境界線がひたすらグレーなのも特徴的かな。なかでも一番グレーなキャラであるオマーに人気が集まったのも納得できる。俺のお気に入りは麻薬組織ナンバー2のストリンガー・ベルですが。

この派手な展開が無いとか勧善懲悪でないという作りは、下手すればものすごくつまらない作品になった可能性もあるんだけど、このシリーズはそこらへんのバランスのとりかたが非常に見事なんですよ。こういう作品は視聴率重視の地上波ネットワークからはまず出てこないでしょうね。

ちなみにこないだDVDセットを135ドルで購入して格安だと思ってたら、何と今では90ドルで販売されている。いずれ値下がりするとは思ってたけど、こんなに早くなるとは。何か損した気分。

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