「リトル・ミス・サンシャイン」を観てきた。「AVクラブ」のレビューでは肯定的なものと否定的なものの両方があったので、あまり期待せずに観たんだが…。
うーん、なんか惜しい映画。それぞれ悩みを抱えた家族のメンバーが、娘の美少女コンテスト参加のためにバンに乗って旅をするうちに、自分たちがそれまで持っていた価値観よりも大切なものがこの世にあることに気づく…というのが、まあものすごく大まかな話の流れであるんだけど、各人が持っている悩みというか価値観というのが「自己啓発の本が売れない」とか「ゲイの恋人にふられた」とかという、なんかとってもアメリカンなもので、いまいち共感できるところがないんだよね。
そもそも物語の発端となった美少女コンテストだって、プラスチック製の人形のような女の子が大人にわざとらしく愛嬌をふりまくという非常におぞましいものであって(ジョンベネちゃん殺人事件もあったし)、そんなものに娘を参加させようとした時点で「あんたらどこか変じゃないの?」と思わずにはいられないのです。あと息子が××だということが判明するシーンもあるけど、普通もっと早く日常生活で気づかないかあ?
こういう映画って観る人がいかに登場人物に感情移入できるかというのが非常に重要なポイントなんだけど、残念ながら個人的には共感できるところが少なかったかな。だからといってダメダメな作品かというと必ずしもそうでなく、感動できるシーンはいくつかあったし、グレッグ・キニアやスティーブ・カレルの演技もとてもハマっていて良かったと思う。それだけに前述のような理由で楽しめなかったのが惜しまれるところであります。残念。