いまだに復帰するんだかどうなんだかよく分からないデイヴ・シャペルが2004年に主催した、ブルックリンでの無料コンサートの姿を追ったドキュメンタリー。シャペルの地元のオハイオから近所のオバサンや大学のブラスバンドを招いたり、ヒッピー夫妻の家の前の区画を借りてステージを建てたあと、カニエ・ウェストやエリカ・バドゥ、モス・デフ、ジョン・レジェンドといった一流アーティストたちが揃ったコンサートが行われていくのが観ていて微笑ましい。個人的にはビッグバンドであるザ・ルーツが一番良かったかな。というかクエストラブは殆ど一日中ドラムを叩き続けてるのが凄いな。あと大トリのフージーズが皆よりも別格な扱いを受けている気がしなくもないが、まあ7年ぶりの再結成ということだから仕方ないか。
日本ではミシェル・ゴンドリーの監督作品という点が売りにされてたようだけど、映画の中心となるのは明らかにデイヴ・シャペル。相変わらず人種に関する際どいジョークを連発してるけど、このコンサートをすべて自費で賄ったという彼の人柄がよく分かる内容になっている。というか彼、コメディアンやるには性格が優しすぎるのかもしれない。この映画の公開と前後して神経衰弱(?)になって大人気番組「シャペルズ・ショー」を降板してしまったわけだが、最近また動向をチラホラ聞くようになったのでぜひ皆の前に復帰してほしいところです。
特にハプニングとかも起きないので弱冠まったりしている感じがするけど、とても良い映画でした。