「ミーン・ストリート」鑑賞

スコセッシの初期の作品「ミーン・ストリート」をDVDで鑑賞。彼とデ・ニーロの初コラボ作品でもある。 内容はハーヴェイ・カイテル演じる主人公と、そのゴロツキ仲間たちの日常を描いた、ダラついてるといえばダラついてるものだけど、ロジャー・コーマンのスタッフを使って大半がロスで撮影されたにもかかわらず、70年代のニューヨークはリトル・イタリーの雰囲気が見事に醸し出されてるのがいい。昔のニューヨークはやはり怖いところだったんですね。ラストはちょっと紋切り型なアメリカン・ニューシネマ的終わり方…と言ったら失礼か。後に彼のトレードマークとなるデ・ニーロのサイコ気味の演技が早くも炸裂。彼が「ジャンピン・ジャック・フラッシュ」をともに登場するシーンがカッコいいのなんのって。デビッド・キャラダインが酔っぱらって撃ち殺されるだけの役でちょこっと出演してたけど、あれって何なんだろう(しかも狙撃者役はロバート・キャラダインだ)。ついでにカイテルはこの頃から裸になっていた。

俺にとってのスコセッシのベスト作品「レイジング・ブル」には遠く及ばないけど、「タクシー・ドライバー」を経てあの作品に到着するまでの、最初の一歩のようなものが感じられる佳作。

「PARALLELS DESKTOP」試行

“MacOSX上でウィンドウズOSなどがサクサク動くという評判のヴァーチャルマシン・ソフトウェア「PARALLELS」を試しにインストールしてみる。公式サイト上でトライアル版が入手できるのだけど、驚くのは数十メガバイトというその軽さ。そいつを展開してOSをインストールするわけだが、英語の解説しかないので一瞬とまどっったものの、ウィンXPのインストールが比較的スムースに完了。んで肝心の動作も、ヴァーチャルPCなんかに比べれば実にサクサク軽く動いてくれる。フルスクリーンモードで使った感じでは、とりあえずピンボールなんかは何のトロさも感じられず普通に動いてくれた。なかなかいいんじゃないですか、これ。ただどうもこいつを作動させてると、OSXの動作が実にもっさりとしてしまい、OSの切り替えなんかが非常にもたついてしまうのが欠点か。期待してたファイルの簡単な交換(デスクトップ上でドラドロできる)という機能もないみたいだし、フルスクリーンで使わない際のウィンドウのサイズ調整もいまいちやり方が分からない。スラッシュドットでは大絶賛されてたから、何か俺の設定の仕方が悪いのかな。とりあえずフルスクリーンで使う分には問題ないけど、そんなんだったらもっと動作のいいブートキャンプを使えばいいわけで、とりあえず個人的にはこの今のところ、このソフトウェアにお世話になることはないだろう。

「暗闇のスキャナー」一部鑑賞

リチャード・リンクレイターによる、フィリップ・K・ディック原作の映画「暗闇のスキャナー」の最初の20分ほどが無料で公開されてたので早速観てみる。 なかなか原作に忠実そうな出来。あの原作には70年代の刑事映画(「フレンチ・コネクション」とか)みたいな雰囲気が似合うかなと思ってたけど、ロトスコーピングによるアニメーションもそんなに悪くなさそうだ。全体的にどことなく不気味な感じがするのがいい。スクランブル・スーツが原作そのままなデザインになっているのはアニメの強みか。いかにもマンガ的な「空想ふきだし」には賛否両論あるだろうけど。ロリー・コクレーンが、同じくリンクレイター作品の「バッド・チューニング」とほとんど同じようなヤク中を演じてた。あと相変わらずロバート・ダウニーJr.は演技うまいなあ。

ちなみに「スキャナー」はサンリオ文庫版を前に読んだんだけど、その後に創元から出た山形浩生の訳のやつはヒドかった。なんかとりあえず口語訳にすればいいじゃん、みたいな調子で全編が訳されてんだよね。相変わらず本人は自信満々で、こんど浅倉久志訳が出たのには文句タレてるみたいだけどさ。

「AMAZING SCREW-ON HEAD」

「ヘルボーイ」の原作者として日本でも有名なマイク・ミニョーラ(ミグノラ?)の単発コミック「AMAZING SCREW-ON HEAD」のアニメ化が米サイファイ・チャンネルで進んでるらしく、そのパイロット版がホームページ上で観れるようになっていた。 話の内容はリンカーン大統領時代のアメリカを舞台に、ネジ式の頭がいろんな形のボディに装着できるという秘密エージェント「スクリューオン・ヘッド」の活躍を描いたもので、太古の魔物やゾンビ、ガスマスクをつけた兵士といったミニョーラ作品でおなじみのキャラクターたちが、コミックそのままのタッチで動き回るものだから観ててえらく楽しい。脚本もよくできていて、ジョークのタイミングなんかも抜群で非常によろしい。

まだシリーズ化が正式に決まったわけではなく、このパイロットの評価によって判断されるらしいが、こんな面白い作品シリーズ化しなけりゃ損でしょ。声優にポール・ジアマッティやデビッド・ハイド・ピアースといった一流の役者を使ってるので、製作コストが変に高くならないかという点だけ少し心配だけど。

とにかくタダだから1回観てみ。

著作権はいろいろあるのですよ

下の「ローマの休日はパブリックドメイン」という判決をうけて、「じゃあパラマウントの正規版をリップして販売すれば大儲けじゃん」なんて考えてる人がどうもいるみたいだけど、著作権はそんなに単純なものじゃないのでありますよ。 映画そのものが著作権フリーだとしても、字幕の翻訳者や吹替えの声優さんたちには別途の権利があって、それぞれにロイヤリティが発生するはずだし、日本映画だったとしてもDVDのメニュー作りやチャプター分けにはそれなりの権利が付随する(はず)なので、そういうのをリップして売るのは立派な犯罪行為なのです。

一番無難なのはarchive.orgあたりにある映画をダウンロードしてDVDに焼いて販売することだろうけど、字幕付けはどうすんのとか、そもそも利益を出せるのかといった問題があると思うんだけどね。世の中そう簡単に金儲けできるもんじゃありませんぜ。