放送前に流出した映像をもとにしたレビューでは叩かれていたのでちょっと心配したが、普通に面白かったぞ。

ただし主役の役者が若者から50代へと一気に移ったこともあり、全体的なトーンが必然的に変わったものになっている。いちばん顕著なのはドクターが暗くて謎めいた存在になったことであり、再生によって朦朧としたドクターのまわりでコンパニオンたちが慌てふためく第1話の展開は、10代目ドクターが登場した「Chrismas Invasion」によく似てるけど、陰のあるドクターの雰囲気はクリストファー・エクレストンの9代目に通じるところがあるな。コンパニオンどころかドクター自身も自分をよく分かっていないことが示唆されており、それの謎解きが今シリーズのテーマになるのかな?

自分を見失っているドクターがいる一方で、コンパニオンのクララたんは彼の変化に戸惑いながらも事件を解決しようと奮闘するわけで、話の焦点がうまく彼女にあたったのではないでしょうか。でもクララたんは年末で降板という噂もでてるんだよな…。前シリーズからの続きとしてはマダム・ヴァストラたちも登場するけど、なんか最近彼女たちの出番が多い気がして少し食傷気味。新しいファム・ファタールも登場したし、リバー・ソングなんかの登場も控え目にしたほうがいいんじゃないでしょうか。

例によって伏線らしきものもいろいろ張られていて、前述のファム・ファタール的女性は今後もいろいろ話に関わってくるでしょう。ドクターとクララをレストランに呼び出したのも彼女かな?あとはドクターが今回なぜこのような外見になったのかという話も出てくるのだが(「この顔は前に見たことがある」)、これってピーター・カパルディが以前に別の役で出演したこととつながってくるのかな?スティーブン・モファットは伏線を張るだけはってきちんと回収しない傾向があるので、ちょっと謎は軽めにしておいてほしいところですが。

カパルディのドクターは当然ながら前任者のような若々しさはないものの、渋さがあって良いですよ。ただ第1話ではストーリー的にまだ本調子ではないので、今後どのようなキャラクターになるか期待。意外だったのは地のスコットランド訛りをそのまま用いているところで、アメリカをはじめ世界中でこれだけ人気がある番組ながら、そこらへんは地元にこだわったかモファット。

新たな展開に多少の戸惑いを憶えるものの、奇抜な発想が次々と飛び出す最高のSF番組であることは変わらないわけで、このシリーズも早々に日本で提供されることを臨みます。「ドクター・フー」人気では韓国に大きく水をあけられているぞ。

「新聞をお渡しします」

「私はカラオケとマイムが嫌いだ」

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