「POWERS」鑑賞

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アメリカのプレイステーション・ネットワークのオリジナル番組。こないだHBOも独自のVODサービスを発表してたけど、最近はVODプラットフォームの乱立が進んでいると言うか、どこも独自の番組を製作して客を呼ぼうとしているような。でも数年後にはそれなりの数のサービスが淘汰されてるんだろうな。やっぱり。

原作はブライアン・マイケル・ベンディスとマイケル・エイヴォン・オーミングの同名のコミック。おれベンディスって積極的に嫌いなライターのひとりでして、スーパーヒーローものを書いてるのに「悪役の描写にやたら力を入れる」「マイナーなヒーローにばかり焦点を当てる」「主人公のヒーローがろくに活躍しない」というカタルシスの感じられないストーリーの作り方がすんごく嫌いなのよね。

この「POWERS」はベンディスがマーベル・コミックスでスーパーヒーローものをいろいろ書く前の作品だが、テーマとしてはスーパーヒーローを扱っていて、超人的な能力をもったヒーローや犯罪者(「パワーズ」と呼ばれる)が数多く存在する世界において、かつて自身もヒーローだったが能力を失ってしまった主人公がシカゴ市警に加わり、相棒とともにパワーズ絡みの事件を解決していくという刑事ものの要素が強い作品。

俺も原作はそんなに詳しくないんだけど、第1話で死体となって発見されるパワーズのレトロ・ガールが番組では普通に生きているあたり、原作とは違う話になっていくのかな?主人公のクリスチャン・ウォーカーを演じるのは「第9地区」のシャルート・コプリー。原作だともっと熱血漢のマッチョのようなイメージがあるけど、番組では影のあるアンチヒーローっぽい感じ。彼の相棒のディーナ・ピルグリムは最近のトレンドに沿って白人から黒人のキャラクターへと変更されてます。あとはエディ・イザードやミシェル・フォーブスなどが出ていて、それなりに知名度の高い役者が出ているような。

第1話を観た限りでは、やはり低予算の作りがちらほら露呈しているような感じ。ウェブ・シリーズなどに比べれば凝っているんだけど、Syfyチャンネルあたりの番組には少し劣っているクオリティというか。そのプレイステーション・ネットワークというプラットフォームの特殊性から、多くの人々にリーチできるような作品ではないと思うけど、今後もこういうVODサービスにに特化した作品が増えてくるんだろうな。

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