アレックス・ガーランド脚本・監督のミニシリーズ。「FX on HULU」という謎の扱いになってるが要するに米HULUのオリジナルシリーズな。ディズニーはDisney+と差別化するためにHULUの方に大人向けのシリーズをまわすようになって、その結果今年のHULUはいろいろ充実しそうなのであります。以下はネタバレ注意。

舞台となるのはサンフランシスコ。リリー・チャンとセルゲイは同棲中の恋人で、ふたりともシリコンバレーの巨大テック企業「アマヤ」に勤めていた。そこでの研究が認められたセルゲイは、会社のCEOであるフォレストから直に、極秘プロジェクトである「DEVS」への参加を要請される。会社の敷地(えらくデカい)の森のなかにあるDEVSの建物はコンクリートに覆われ、中には金のメッシュの壁と真空のエリアがあり、その中に作業エリアが電磁力で浮いているという巨大なもの。その中心にあるコンピューターが打ち出したコードを見たセルゲイは気分が悪くなり、そのまま失踪する(というかフォレストの差金で殺され、自殺に見せかけられる)。そして恋人がいなくなった原因を追求するために、残されたリリーはDEVSの謎を解き明かそうとするのだったが…というあらすじ。

隔離された研究所と謎めいたCEO、という設定はガーランドの「エクス・マキナ」に似ているかな。ただしあちらはAIをテーマにしていたのに対し、こちらは「自由意志(の否定)」を主題にしているみたい。あらゆることは起きるべき原因があって起きた、というのがフォレストの口癖だし、セルゲイは神経ネットワークをシュミレートして原生動物の動きを予測する研究をしていたし。まだDEVSのコンピューターは過去の出来事を映し出す機能もあるようなのだが、そこは完全には明らかになってません。なおDEVSという名前は「開発チーム(Development)」から取ってることも示唆されているがどうなんだか。

他にもセルゲイがロシアのスパイであったらしいことも明らかにされ、エスピオナージ的な展開もあったりします。しかし前になにかの映画を観たときも思ったが、大企業のセキュリティ部長が暗殺とかを自分でやってるのは何故なのだろう。顔バレしないように闇仕事専用の部下を雇ってもいいと思うんだが。

主人公のリリーを演じるのはガーランド作品の常連のソノヤ・ミズノ。通常のイギリス訛りはなくして、少しアジア訛りを加えたアメリカ英語を話してる感じ?まだ序盤で物事に困惑している状態だが、これからどんどん主役っぽい行動をしていくのでしょう。そしてアマヤの謎めいたCEO役にニック・オファーマン。コメディ番組の印象が強いが、もともとはアメリカで歌舞伎とか学んでた人だし、いい役者だよねぇ。あとは彼の秘書?役をアリソン・ピルが演じています。

全8話のうち2話を観たところだが、速いペースで話は進んでいくし、DEVS内部の映像は美しいし、いろいろ興味深くて面白い作品ですよ。あとはもう謎の展開にかかっているわけで、ガックリするようなオチが待っていないことだけを期待するしか。

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